共同で事業を行っていた友人が自分をのけ者にしてガム製造を始めるという裏切りに激怒した重光は、彼らの事業を潰すべく、大成功を収めていた石鹸や化粧品事業を停止し、ガム製造に専念する。油脂関連メーカーとして設立されてからわずか2年で、ガムを祖業とする食品メーカーに姿を変えたロッテは、原料や製法に徹底的にこだわることで、消費者の強い支持を得た。「ドッジ不況」といわれた未曾有の不況を乗り越えたロッテは、世界最大のガムメーカー、リグレーを目標に据え、朝鮮戦争を契機にさらなる成長へと踏み出していった。
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