アップル、マイクロソフトと世界の時価総額ランキング1位を争い、誰もが知る企業となったエヌビディア。「半導体」と「AI」という2つの重要産業を制し、誇張ではなく、米国の株式市場、そして世界経済の命運を握る存在となった。しかし、その製品とビジネスの複雑さから、エヌビディアが「なぜ、これほどまでに強いのか?」については真に理解されているとは言えない状況だ。『The Nvidia way エヌビディアの流儀』は、その疑問に正面から答える、エヌビディアについての初の本格ノンフィクションである。 今回は同書より、エヌビディアを起業したばかりの3人が、当時「世界最高のベンチャーキャピタリスト」の名をほしいままにしていたセコイア・キャピタルの創業者、ドン・バレンタインとどのような会話をしたのかを紹介する。サッター・ヒル・ベンチャーズなど他の投資家との交渉を経験して迎えたバレンタインとの面談だったが、3人は薄氷を踏む思いをすることになる。
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