「核なき世界は、平和で安全な世界!」と叫ぶ人がいる。その考えは、本当に正しいのだろうか。互いに武器を持ったまま先に手放すのはどちらか、核をめぐる国際関係は、そんな腹の探り合いによって複雑に絡み合っている。世界平和への足並みが揃う日はいつ訪れるのか。核問題の実情を丁寧に見つめ直す。※本稿は、千々和泰明『世界の力関係がわかる本――帝国・大戦・核抑止』(筑摩書房)の一部を抜粋・編集したものです。

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