「CX(顧客体験)が大事なのは分かっている。でも、実際にうまくいかない……」。製造業の現場でのこうした声の背景には、“高品質”という成功体験や、部門をまたいだ連携の難しさ、評価指標の曖昧さといった「壁」がある。本稿では、製品開発やモビリティ分野でCXの改善に取り組んできた346(サンヨンロク)共同代表の菅野秀氏が、CXが進まない構造的な理由と、それを打破する手掛かりとしての「広義のデザイン」の活用法を紹介する。抽象的な議論から一歩踏み込み、CXを“実装”するための第一歩とはどのようなものだろうか。

続きを読む