今春、サントリーホールディングスで10年ぶりに創業家出身者がトップに就任する“大政奉還”があった。1899年に「鳥井商店」として産声を上げ、創業120年の歴史を誇る日本屈指の同族企業、サントリーの足跡をダイヤモンドの厳選記事を基にひもといていく。「ダイヤモンド」1969年1月20日号に掲載された特集『国内大手の外資対策を解剖する』の記事「外資攻勢の矢面に立つ洋酒・清涼飲料業界」を紹介する。当時、ウイスキーなどの洋酒業界では自由化が秒読みの段階に入っていた。実際、69年には米国産のバーボンが、2年後の71年には英国産のスコッチウイスキーの輸入が自由化された。ブランド力のあるスコッチと資本力のあるバーボンの脅威を前に、国内市場を寡占化したサントリーとニッカウヰスキーという二大メーカーや下位メーカーはどう対抗しようとしていたのか。

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