原爆が落とされた日、男は自宅で眠っていた。目が覚めて街が焼け落ちていく光景を目の当たりにしたその日から、彼の“戦争”は終わらなかった。体の傷が癒えても、心の中では焼け焦げた記憶が消えることはなかった。人を信じられず、社会に馴染めず、それでも生き続けた一人の被爆者の人生から、「戦後」の長い影を見つめる。※本稿は、大久保真紀・後藤遼太『ルポ 戦争トラウマ 日本兵たちの心の傷にいま向き合う』(朝日新書)のうち、朝日新聞記者・寺島笑花による執筆パートの一部を抜粋・編集したものです。
続きを読む原爆さえなかったら…心を壊されながら84歳まで生きた被爆者の「心の支え」とは
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