大正3年、岩波書店から刊行された夏目漱石の『こころ』。この1冊の背景には、文豪と出版創業者の情熱が交錯していた。装丁まで自ら手がけた漱石と、出版社を志した岩波茂雄。名作誕生の裏側にあった2人のやりとりは、いまなお“出版の原点”を教えてくれる。※本稿は、編集者の三島邦弘『出版という仕事』(筑摩書房)の一部を抜粋・編集したものです。

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