7月13日にオンライン証券大手の楽天証券が打ち出した株式委託手数料の値下げは、最大手SBI証券との熾烈な「手数料引き下げ競争」に発展している。7月14日、楽天証券の会議室内は異様な空気に包まれていた。無理もない。楽天は、前日に打ち出した株式委託手数料の改定で、業界最低水準を提示したはずだった。ところが同日中に、業界最大手のSBI証券が、楽天を下回る水準まで引き下げると発表したのである。その後、およそ1ヵ月のあいだに、楽天が5回、SBIが4回もの手数料改定を発表。両社がここまで最安値を競う背景には、いったい何があるのか。2社の手数料引き下げ競争の行方を追った。
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