「やせている=健康」という常識が正しかったとしても、それはせいぜい40歳まで。それ以降はルールが変わってくる(写真はイメージです) Photo:PIXTA
健康診断のたびに「メタボ予備軍」と告げられ、腹囲を気にしながらビールを控えてきたという方も多いかもしれません。でも精神科医の和田秀樹さんによると、65歳からは「やせ=健康」という常識を捨てて、むしろ体重増加を目指す必要があるそうです。新書『65歳からは戦略的ちょいデブ』(青春出版社刊)から、やせていることのリスクと「ちょいデブ」のメリットを教えてもらいます。
「やせ=健康」は何歳までの話か
健康診断を受けるたびに「メタボ予備軍」と判定され、腹囲を気にしてビールを控え、脂っこい食事をがまんしてきた方は多いでしょう。その努力は40代、50代においてはある程度意味があったかもしれません。しかし、65歳を過ぎた今もその常識にしがみついているとしたら、それは少々もったいない話です。
日本肥満学会はBMI22を適正体重と定め、25以上を「肥満」としています。ところが、これが中高年以降には当てはまらないことが、国内外の大規模な研究で繰り返し示されています。
アメリカ疾病管理予防センター(CDC)が約288万人を対象に行った調査では、BMI25~30未満の「過体重グループ」は、標準体重グループよりも死亡リスクが6%低いことが確認されています。
九州大学が福岡県久山町で40歳以上の住民2000人を13年間追跡した研究でも、BMI23~25の「ちょっと太め」の人々の総死亡率が最低でした。
さらに宮城県で40~79歳の約5万人を12年間追跡した調査では、BMI25~30のいわゆる「小太り」の人の死亡率が最も低く、最も死亡率が高かったのはBMI18.5未満の「やせ型」の方だったのです。
統計的に見ると、やせ型の人は小太りな人に比べて平均6~8年も早く亡くなっています。「やせている=健康」という常識が正しかったとしても、それはせいぜい40歳まで。それ以降はルールが変わってくるのです。







