隔年現象で上下動も見られる神奈川県の学校 

 横浜市内の共学校はどうか。7月模試では軒並み上昇していた日本大学は、11月になるとむしろ緩和傾向になっている。同様に、7月は2倍に迫っていた鶴見大学附属の1日午後[難関1回]1.3倍も落ち着いてきている。
 
 神奈川大学附属は最近緩和気味だった。人気の1日午後[1回]2.1倍が2倍台半ばまで上がりそうなのだが、2日[2回]2.7倍は少し緩和しそうである。桐蔭学園中等教育学校は、1日[1回午前]1.6倍は2倍に迫り、1日午後の[1回午後]1.8倍は2倍超え、5日[3回]も3倍を超える勢いに夏頃はあったが、現状は落ち着いてきているかもしれない。
 
 青山学院横浜英和は1日[A]3.1倍が2倍台半ばに緩和傾向、2日午後[B]5倍は少し高まりそうな気配である。関東学院は、実倍率6.2倍まで急騰した1日[一期A]が5倍割れまで調整が進みそうで、1日午後の[一期B]2.2倍と3日[一期C]2.4倍も緩和しそうだ。男子とは対照的な動きが興味深い。
 
 山手学院は入試回によって上下があるので読みづらいが、1日午後[特待選抜]1.9倍はどうやら2倍台後半まで高まりそうである。公文国際学園は人気回復傾向で、1日[A]1.6倍は2倍に迫り、3日[B]1.8倍は2倍台前半が堅そうである。
 
 湘南地方はどうか。清泉女学院はいずれの回も大きく伸びそうな傾向を示している。特に1日[1回]2.2倍は模試の回を追うほど人気が上向き、3倍に迫っている。1日午後[2回]2.1倍は10月には3倍超、2日午後[3回]2.1倍と4日午後[AP]3.6倍は動きが大きいのでつかみづらいが、23年の実倍率を超えるかもしれない。鎌倉女学院は、2日[1回]1.3倍がさらに受けやすくて受かりやすくなりそうで、3日[2回]1.9倍も1倍台半ばに緩和しそうだ。鎌倉女子大学の1日午後[1回午後]1倍は少し上積みされそうだが、併願先として鎌倉の女子校はいずれも心強い存在である。
 
 山脇学園同様、国語と算数の1科を1日午後入試に導入して人気が回復した湘南白百合学園は、23年入試で国語と算数の両方を受けることが可能になり、人気が沸騰した。実倍率は国語3.7倍、算数2.5倍で、国語はハードルが高かった。24年の算数は少し上向くかもしれない。2日[2回4科・英語資格]1.9倍は1倍台半ばに緩和するかもしれない。

 共学校では、2日の慶應義塾湘南藤沢が23年実倍率2.1倍とすでに受けやすい。日本大学藤沢は動きが大きいものの、直近の情勢では1日[1回]1.9倍は1倍台半ばに、2日午後[2回]3.4倍は3倍割れにそれぞれ緩和しそうだが、4日[3回]3.6倍は4倍超えとなっている。湘南学園は、2日[B]4.4倍が3倍台半ばに、3日[C]3.3倍が2倍程度までそれぞれ緩和する傾向を直近のデータでは示している。

 内陸部では人気上昇中の4校がある。聖セシリア女子は、2日午後[A2]2.4倍が2倍台後半へ、3日午後の[A3]1.5倍が2倍台後半まで高まっている。聖園女学院は1日午後[2回・適性]1.9倍が3倍超の一方で、2日午後[得意1科]1.9倍は1倍台半ばに緩和しそうだ。東海大学付属相模は3日[B]2.5倍が3倍台後半に、3日午後の自修館[C]1.7倍も3倍に向かう動きがあった。