「記憶には短期記憶と長期記憶があり、何度も学習を繰り返すことによって、短期記憶は「長期記憶」へと格上げされます。脳が短期記憶を忘れていくのは、脳の自然な仕組みだったのです」

 大事なのは、「むやみに何度もやる」ではなくて、「どのタイミングでやるか」。

「短期記憶として忘れ切る前に、ちょうどいいインターバルをあけて、もう一度思い出させる。この繰り返しで、記憶は少しずつ、かつ効率的に長期記憶として定着していきます」

「逆にいうと、間が空きすぎると、毎回、ほぼやり直しになってしまう」

 テスト前に復習させようとしたら、子どもに「もうそれやったから!」と言われた箇所が、結局テストで出た挙句、間違えて返ってきて「だから言ったのに!」と親子で言い合いになったことはありませんか?

「一度やればOK」ではないけれど、やみくもにその時間内に集中して回数を増やせばいいわけでもない。

 短期記憶から長期記憶に効果的に移行させる期間やタイミングは、実は人によって異なるそうです。つまり「正解はない」のだとか。

 では、どうすればいいのか。今すぐ家でできる方法としては、インターバル時間とタイミングを何パターンか試してみて、お子さんにあった「ちょうどいい効率的な復習リズム」を見つけるのも手です。

「読むだけ」では、記憶に残らない
問題を解くことで、使える知識に変える

「ただ読む、見るだけでは、記憶には残りにくい」。

 もうひとつ、印象的だったのがこの話です。たしかに、ノートを眺めていると「覚えた気になる」。でも実際にテストに出ると、回答が出てこない。これは、脳が“記憶を思い出す作業”をしていないから、内容が定着していないということです。

 問題を解く。答えを思い出す。解かせることで思い出して、知識として「アウトプット」する。この一手間があるかどうかで、テストで使える長期記憶としての定着度合いはかなり変わってきます。

 そう考えれば、家ですぐにできることはたくさんあります。