デジタル学習は便利だが、
もっとも大事なのは「使う環境」

 竹内さんはAIを活用した学習アプリの事業を展開していますが、「紙の学習」を否定しているわけではありません。むしろどちらも活用することが大切で、それぞれが異なる役割を担っているといいます。

「『デジタル』か『アナログ』か、と二項対立的に語られることが多々ありますが、どちらか一方が正解ではありません。学習には数千年レベルで継承されてきた、紙とえんぴつを使ったスタイルも必要です」

「その一方でデジタルの強みは、やはりスピードと効率です。AIを活用した反復のしやすさ、出題の際のヒントの出し方、正誤判定や学習進捗の管理という意味では、大きなメリットがあります」

「ただし、スマホやタブレットには誘惑が多いのも事実です。広告として表示されるショート動画に時間を取られてしまう、『1本だけ』のつもりが、気づいたら10分。これ、本当によくあります」

 竹内さんのお子さんも学習アプリを活用していますが、「使い方」だけでなく「使う環境」をかなり意識しているといいます。

 たとえば以下のような、シンプルなルールを親子であらかじめ決めておくといいといいます。

  •   学習用の端末には、娯楽系アプリを入れない
  •   リビングなど、親の目が届く場所で使う
  •   「この時間は学習だけ」と時間帯を分ける

 スマホやタブレットの動画コンテンツには中毒性があるので、子どもの意思に任せるのではなく、デバイスを使わせる環境をしっかり整えて脱線しないよう、集中しやすい状態を先に整えておくイメージです。

 便利なツールも、環境次第でプラスにもマイナスにもなります。だからこそ、「どう使うか」だけでなく、「どんな状態で使わせるか」まで含めて考えておきたいところです。