菊池さんは、東北大学の川島教授による仙台市の小中学生を対象とした大規模調査として知られている「勉強時間は変わらなくても、スマホの使用時間が長い子は成績が下がる。勉強したことを記憶から消去してしまう効果がある」という研究結果を、すべての親がもっと重く受け止めるべきだと警鐘を鳴らします。

 強い刺激を持つスマホやゲームは、脳にとって非常に魅力的です。その一方で、学習内容の定着を妨げるリスクも指摘されています。

 だからこそ大切なのは、単に禁止するのではなく、「なぜ距離を置く必要があるのか」を子どもにきちんと理解させたうえで、家庭の環境として親がしっかりとコントロールすることだと言います。

「集中できない」要因がみつかれば
親の設計で変えられることも

菊池氏顔写真

菊池 洋匡 
きくち・ひろただ/中学受験専門塾 伸学会代表。開成中学・高校・慶應義塾大学法学部法律学科を卒業。算数オリンピック銀メダリスト 著書に『小学生の勉強は習慣が9割 自分から机に向かえる子になる科学的に正しいメソッド』(SBクリエイティブ)など

 子どもが集中できない姿をみると、親としてはついつい「うちの子、単にやる気がないのでは」と感じてしまうかもしれません。

 しかし実際には、
・環境が整っていない
・集中の土台が育っていない
・発達段階に合っていない
こうした要因が重なっていることがほとんどです。

 リビングの環境整備をすること、親も一緒に子どもと集中する姿勢を見せること、スマホをしっかりとコントロールすること、「大人の集中力」を求めないこと……。子どもの飽きっぽさを嘆く前に、親がしなければならないことはたくさんありそうです。