ナビ個別指導学院はどんな特徴の個別指導塾?
「勉強の仕方が分からない」のはごく普通のことだ。そういう普通の生徒たちのモチベーションを引き上げてくれる塾。
講師は“おせっかいな先生”をコンセプトにし、面倒見よく生徒を指導する。学校の教科書に沿って基礎的な学力をキチンと上げていき、定期テスト対策では内申点を上げていく。定期テストの範囲を教室の壁に貼って提示するなど、徹底して手厚く生徒をサポートしていく。推薦入試を狙う生徒も多く通うので、そういった入試の情報を持ち、対策にも長けている。
全国展開をしている大手個別指導塾であるがフランチャイズはなく、すべてが直営である。
基礎的な問題を中心としたテキストで丁寧に学習
メインテキストはオリジナルテキスト「ナビスタ!」と単元確認テスト「DEKITA!チェックテスト」。
公立中学の教科書に沿った内容で、基礎的な問題を中心としたテキストである。基礎的な問題の反復を重視しており、そのため問題数は多い。また、分野(単元)も細かく、ひとつひとつの内容を丁寧に学習していく。
「ナビスタ!」では、まず説明が載っているが、これは講師の教え方を再現したものだ。読み進めていくだけで大切なポイントが理解できるようになっている。
たとえば「正の数・負の数の除法」の箇所では、「ポイント」として「わり算のことを除法といい、除法の結果を商という」と書かれている。赤字の重要ポイントを覚えるのに便利な、赤透明プラスチック製の「ポイントチェックシート」も付いている。
次に「チェック」という例題があり、すぐ下に丁寧な解説が書かれている。たとえば「(-32)÷(+4)」という問題の場合、「-の符号の数は1個なので、答えの符号は『-』」と書かれる。解いていく順番や間違えやすいポイントも説明される。
その後に「ステップ」という練習問題があり、最後に「ステップアップ」というやや難度の高い問題がある。これらの練習問題には難易度が書かれており、生徒の学力に合わせて問題を取捨選択ができる。
「『ナビスタ!』で学習して理解しても、テスト本番で解けるようにはなりません。そこで定期テスト前に、テスト形式の『DEKITA!チェックテスト』を解いていき、本番で正解が出せるようにトレーニングをします」(ナビ個別学院 東海ブロック長 山田陵さん)
なお、英語に関しては教科書によって内容が大きく異なるので、各教科書に合わせたテキストを制作している。
褒めることでモチベーションを上げてくれる授業
授業は基本1対2である。宿題の丸付けを生徒が授業の最初にして、間違えたり、分からなかったりする問題があれば、その場で講師が教えていく。その後、生徒はテキストの問題を解いていく。
ナビ個別では、生徒のモチベーションを上げるために「褒める」ことをする。宿題をやってきた、問題が解けた、そういう小さなことに対しても褒める。
「親御さんはなかなかお子さんを褒めてあげることはできません。ですから、塾で講師がちゃんと生徒さんを褒めてあげるようにしています」(ナビ個別学院 塾長 加藤法彦さん)
小学生は、国語の読解が苦手な子がそれを克服するためや、先取り学習をするために通ってくる。現在、小学生の読解力の低下が問題になっている。その要因のひとつとして小学校のテストでは、問題文全体を読まなくても解けるようになっていることが多々あるからだ。そのため、教科書に載っている文章をしっかり読解できるように指導をしていく。
小学校の算数では、比や割合といった分野(単元)が抜けていると中学の数学で苦戦をするので、そこを補強することもある。学校の授業の2ヶ月、3ヶ月先の内容を学習するので、6年生の後半になると中学の内容を予習していく。
中学生は定期テスト対策が中心になる。塾によっては地域の学校の定期テストのデータを集め、過去問をコピーして配る塾もあるが、ナビ個別ではそういったことは基本的にしない。目先の定期テストの点数を上げるだけでは意味がないと考えるからだ。
定期テスト対策を通して、確かな学力を上げていくことを目指し、高校受験や高校入学後の学習に役立つようにしていく。定期テストの前は、対策の授業をスポットで追加することもできる。
高校生は学校の授業を先取りし、内申点を上げたり、進学の準備をしたりしていく。推薦入試で大学や短大、専門学校に進学する生徒も多く、その場合、学校の進路指導が生徒の進度を左右するが、個別指導塾の視点、つまりひとりひとりの生徒の性格や得意不得意、希望などを把握している立場から、進路について「第三者」としてアドバイスもしている。
生徒と年齢の近い学生講師が親身にコミュニケーションを取る
8割が学生講師で、ナビ個別の卒業生も多い。生徒は年齢が近い講師を慕う傾向があるので、モチベーションが上がりやすい。
授業前の5分間は雑談をする。「部活はどう?」「元気ないけどなんかあったの?」などと講師が生徒に話しかける。親にはいえないことも、年齢の近い講師には話せることもあろう。そうやって人間関係を作っていき、生徒のやる気を高めていく。
「高校なんて選ばなければどこかに入れる」とうそぶく反抗期の生徒もいるが、それに対して「勉強して学力を上げたら、高校の選択肢が広がり、将来の進路も広がる」と教えていく。
「講師は”おせっかい”になることを方針としています。生徒の元気がなかったり、宿題を連続してやってこなかったりすれば、電話やメールなどで、保護者にまめに連絡するようにしています」(山田さん)
なお、面談は教室長が行う。
「どうしたら勉強ができるのか」のためのコーチング
ナビ個別には部活を一生懸命やっている生徒も多い。中学の部活の練習がハードな場合、放課後は練習や試合というケースも多く、勉強に手を付けられない生徒もいる。そういう生徒とは、どういうスケジュールなら勉強ができるかを相談していく。
「部活を終えて帰宅した直後に15分でいいから勉強をしてみよう」と提案したり、定期テストの前に”一夜漬け”しがちな生徒には「毎朝、15分だけ机に向かってみよう」と提案したりしていく。
中には定期テストの範囲が分かってない生徒も多いので、それも講師が管理して本人が把握しているかを確認する。校舎の中に、近くの中学の定期テストの範囲を貼り出すこともある。
講師が目を配っているオープンな自習室
自宅で学習をするのはなかなかハードルが高い。そのため、ナビ個別では生徒に自習室で勉強をするように声掛けをする。自習室にはついたてがなく、オープンな空間になっている。そのため、教室長や講師がいつも目を配っており、ゲームをやったり、居眠りをしたりといったサボり行為ができない。
分からないところがあれば、講師の手が空いていたら教えてもらえるし、事前にメールで「この問題が分からないので教えてほしい」と、質問対応の予約に対応している教室もある。
また、定期的に自習室を見回って、生徒の学習内容をチェックする。生徒の手が止まっていたら、「どこが分からないのかな」と声を掛けることもある。
なお、ナビ個別指導学院では成績保証制度を用意している。 入会後、中学校で受ける定期テスト(中間・期末テスト)での成績アップを保証。基準を達成できなければ、3カ月分の授業料を免除するというものだ。成績アップのノウハウに自信があるのだろう。
ナビ個別指導学院の基本データ
校舎数 | 700校以上(2023年 2月末時点) |
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会員数 | 5万会員以上(2023年 2月末時点) |
授業料 |
授業料は地域や学年・コース・週回数により決まります。 |
自習室 | あり(教室ごとに使用状況・席数が異なります) |
質問対応 | 教室にて随時相談可能 |
授業の生徒数 |
講師1人に対して生徒1人、もしくは講師1人に対して生徒2人の個別指導形式。 中学生の理科、社会など、一部科目は小集団形式の授業設定あり。 |
専任講師の比率 | 非公表 |
生徒の男女比 | 非公表 |