経営×総務
社員の能力を100%引き出す 食事マネジメント
【第6回】 2017年1月17日
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笠井奈津子 [栄養士、食事カウンセラー]

「暇だから食べる」単身赴任者は過食に陥りやすい

単身赴任を機に料理を始めてみるのはいかがですか?

 食生活指導の集団研修をしていると、同じ職場環境、生活環境であり、通勤時間などもあまり変わらないのにもかかわらず、ときおり受講者の中でずば抜けて目を引く食事記録があります。それは今回取り上げる、単身赴任中の方々の食事記録です。

 彼らの食事記録は記入が少なく、まるで白紙で提出したかのように、余白が目立ってしまうのです。どのような食生活を送っているのか、一例を挙げます。

 朝 パン
 昼 仕出し弁当
 夜 アジフライ、カップ麺、ビール2缶

 このように、明らかに買ったものだけで済ませているような料理名が記入されています。朝から2、3品食べていたり、夜も自宅で食事しているのだろうな、という他の人の食事記録が並ぶ中、簡素で品数が少ない食事記録は目を引きます。

 “余白が多い=品数が少ない”場合、少量でもお腹が満たされるものを選ぶので、揚げ物や丼もの、カップ麺など、高カロリー食品のオンパレードになります。そうすると、メタボ腹も加速しがちです。

 しかも、こうした食生活を送っているのが20代、30代の若手社員というわけではなく、40代、50代といった年齢層なのです。そうした人たちと話してみると、「いま、単身赴任中なんです」と言われます。

 赴任先によっては、外食の選択肢が極端に少ない地域もあります。どこに行くのも車で…となると、お酒を飲む人は億劫になり、スーパーでお惣菜とお酒を買ってきて済ますスタイルになってしまいがちなのも頷けます。

 私は、こうした単身赴任者の食事の相談に乗る中で、食事の選択肢が限られること以外に、慣れない生活で「時間」の使い方が変化することで、食事に影響が出ていることにも気がつきました。

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笠井奈津子 [栄養士、食事カウンセラー]

東京都生まれ。聖心女子大学文学部哲学科を卒業後、栄養士免許取得。現在、栄養士、食事カウンセラー、フードアナリストとして活躍中。都内心療内科クリニック併設の研究所での食事カウンセリングやセミナーなどで、これまでに携わった8000通り以上の食事記録をもとに食事指導を行っている。また、“食卓に笑顔を”の願いのもと、『Smile table』を主宰し、ビジネスマン向けに企業内研修、カウンセリングをするほか、ワークショップなども実施している。最新の情報などはこちらへ。
著書には『甘い物は脳に悪い』『成功する人は生姜焼き定食が好きだ』がある。
文化放送「オトナカレッジ・健康学科」に隔週木曜日出演中。詳しくはこちらから→オトナカレッジHP
ポッドキャスト「オトナカレッジ・聴く図書館」でも聴けます。番組紹介動画はこちら

 


社員の能力を100%引き出す 食事マネジメント

かつて社員の病気や体調不良は、自己責任というイメージが強くありました。しかし今、社員の健康上の問題は、会社の経営・業績に大きな影響を及ぼしかねません。この連載では、職種などで異なる「特有な働き方の問題点」、それに伴う「食事の問題点」を紐解きながら、人事・総務部はどのように対処すれば改善すべきか、栄養士の目線から解説します。

「社員の能力を100%引き出す 食事マネジメント」

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