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速さは全てを解決する 『ゼロ秒思考』の仕事術
【第2回】 2015年1月28日
著者・コラム紹介バックナンバー
赤羽雄二

会議の半減とホワイトボードの活用で
生産性は数倍になる

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会議のリーダーがホワイトボードに書く

 ホワイトボードを書記に書かせる光景がときどき見られるが、これは会議のリーダーが書くべきだ。ホワイトボードは、会議の進行をリードするための最も有効な武器なので、他の人にやらせるのではなく、議論をリードしながら自分で書く。込み入った議論など、ホワイトボードに全員の意識を集中させながら、発言を確認しながら課題を整理し、皆の意見が出尽くしたところでアクションへの合意形成を進める。こうすることで、参加者の意見を十分吸い上げつつ、いつまでに誰が何を実施するという明確な合意形成ができる。

変にまとめようとせず、発言をそのまま記録していく

 会議のリーダーは、参加者の発言を変にまとめようとせず、発言をそのまま記録していく。ホワイトボードを使った会議を多数見てきたが、ほとんどの場合、参加者が発言し終えてからおもむろに短いキーワードに要約して書いている。これでは発言内容のごく一部を断片的にとらえているにすぎない。

 そうではなく、できる限り発言者の言葉通り書き留めていく。このためには非常に速く書くことが要求されるが、『ゼロ秒思考』で紹介した「メモ書き」を実践し、メモを1分で書く練習をしていれば、まったく問題なくできる。

 もちろん、話し言葉は書き言葉に直すものの、発言内容がかなり正確にホワイトボードに記録されるので、議論の進行が参加者全員にはっきりわかるし、同じ論点を繰り返す人、蒸し返す人がほとんどいなくなる。もし繰り返した場合は、ホワイトボードの該当箇所を指さして注意を促せば即座に理解してもらえる。

 「発言内容を極力そのまま書き留める」というやり方はかなりユニークらしいが、会議のスピードアップにも、効果的な議論にも極めて効果的なので、ぜひやってみてほしい。聞きながら書くことは最初は戸惑うが、むしろ全部聞いてから要点だけ書くほうが内容を覚えていなければならないので大変だったことに気づくと思う。多くの人はだらだらと発言を続けるからだ。

 私のお勧めの方法だと、聞きながらどんどん整理して書き、発言者もそれを見るので、発言自体がかなりシャープになっていく。これは不思議なくらいだ。「聞いてもらった感」があると、「伝えきれない感」によってだらだら発言し続けることが劇的に減る。

わかりにくいときは、遠慮なく聞き直して書く

 発言内容によっては意味不明のこともあるし、聞き取れないこともある。そういうときは遠慮なく聞き直せばよい。ホワイトボードに真剣に書こうとしているのは明らかなので、皆、誠意を持ってわかりやすく説明してくれる。

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    赤羽雄二(あかば・ゆうじ) 

    東京大学工学部を1978年に卒業後、小松製作所で建設現場用ダンプトラックの設計・開発に携わる。1983年よりスタンフォード大学大学院に留学し、機械工学修士、修士上級課程を修了。1986年、マッキンゼーに入社。経営戦略の立案と実行支援、新組織の設計と導入、マーケティング、新事業立ち上げなど多数のプロジェクトをリード。1990年にはマッキンゼーソウルオフィスをゼロから立ち上げ、120名強に成長させる原動力となるとともに、韓国企業、特にLGグループの世界的な躍進を支えた。2002年、「日本発の世界的ベンチャー」を1社でも多く生み出すことを使命としてブレークスルーパートナーズ株式会社を共同創業。最近は、大企業の経営改革、経営人材育成、新事業創出、オープンイノベーションにも積極的に取り組んでいる。著書に『ゼロ秒思考』『速さは全てを解決する』(ダイヤモンド社)、『マンガでわかる! マッキンゼー式ロジカルシンキング』(宝島社)などがある。

     


    速さは全てを解決する 『ゼロ秒思考』の仕事術

    赤羽雄二氏は、マッキンゼーで14年間活躍するなかで、同社のソウルオフィスをゼロから立ち上げ、120名強に成長させる原動力となるとともに、韓国企業、特にLGグループの世界的な躍進を支えた人物だ。現在も複数の大企業の経営改革を進めつつ、10 社を超えるベンチャーの経営支援を行ないながら、ブログも週2本書き、年間50 回を超える講演・ワークショップをこなしている。今回はその驚異的な仕事量を実現する仕事術のうち、特に参考になると思えるものをピックアップし、具体的に明かしてもらった。

    「速さは全てを解決する 『ゼロ秒思考』の仕事術」

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