このように、ユーザー目線で考えれば今回のポイント制度の変更は間違いなく「得する話」なのだが、少しばかり疑問も残る。
というのは、前述したように「『リクルートカード』『リクルートカードプラス』の発行は、自社のポイント制度『リクルートポイント』を活用してもらうための手段」であれば、その高還元率も納得できるのだが、もし「リクルートポイント」を「Pontaポイント」に交換し、オフラインで使うユーザーが激増したら、カード発行元のリクルートにとってはメリットがないように見えるからだ。
その疑問を解消すべく、「リクルートカード」と「リクルートカードプラス」を発行する「リクルートホールディングス」の「リクルートライフスタイル」ECビジネス推進室カードグループマネジャー・狩野真依子さんに、「今後のリクルートのポイント&クレジットカード戦略」について話を聞いた。
発行枚数は目標を大幅に上回って好調に推移。
人気は年会費無料の「リクルートカード」が上だが……
まずは、大きな反響があった2013年5月末の発行から1年3カ月が経過した現在、「リクルートカード」と「リクルートカードプラス」の発行状況は、どのような状況なのだろうか?
「おかげさまで、発行枚数は当初の目標を大幅に上回り、大変多くの方にご利用いただいています。お客様の男女比は半々で、年齢層もバラバラです。『特に何十代が多い』という偏りもなく、幅広い層からご支持をいただいていると実感しております」(リクルートライフスタイル・狩野真依子さん)
「リクルートカード」と「リクルートカードプラス」では、どちらの発行枚数が多いのかを尋ねると、「発行枚数は年会費が無料の『リクルートカード』のほうが多いですね」とのこと。
「やはり、最初は『年会費無料のほうがいい』ということで、『リクルートカード』を申し込まれる方が多いですね。ただ、頻繁にクレジットカードを使われる方なら還元率1.2%の『リクルートカード』を実際に利用するとポイントが貯まりやすいことを実感していただけるようで、最初に申し込んだ『リクルートカード』から『リクルートカードプラス』に移行される方も多くいらっしゃいます」
これまでザイ・オンラインでは「年間のカード利用額が27万円以上(月平均2万2500円)なら、年会費2000円(税抜)を考慮しても還元率2%の『リクルートカードプラス』のほうが得になる」と何度も書いてきたとおり、実は年会費無料で還元率1.2%の「リクルートカード」と、年会費2000円(税抜、税込は2160円)で還元率2%の「リクルートカードプラス」を比較した場合、その「損益分岐点」は意外と低い。
「リクルートポイント」を「Pontaポイント」に変更することが決まった今、貯まるポイントの使い道が大幅に増えたことを考えても「リクルートカードプラス」は「メインカード」として利用するのに十分なスペックを備えているので、最初から「リクルートカード」ではなく「リクルートカードプラス」に申し込むのがおすすめだ。
実店舗に強い「Pontaポイント」に変更されることで
オフラインでもオンラインでも使えるポイントに!
しかし、ここで前述の疑問がよみがえる。そもそも、リクルートがクレジットカード事業に後発で乗り出したのは、「既存の自社発行ポイントである『リクルートポイント』をより一層普及させる」という目的のためだ。
(参考時期⇒楽天カードの強力ライバル出現!還元率2%のリクルートカードプラスはカード業界の革命児か!?~クレジットカード&ポイント事業に本格参入するリクルートの戦略(前編))
「発行枚数は当初の目標を大幅に上回っている」のであれば、すでに「リクルートカード」と「リクルートカードプラス」は、その当初の目的を達成しているといえるだろう。しかし、「Pontaポイント」とのポイント相互交換が始まっただけでなく、2015年春には「Pontaポイント」に全面的に変更して「リクルートポイント=Pontaポイント」となるということは、当初の「『リクルートポイント』を普及させる(=リクルートのサービスのユーザーを増やす)」という目的から、微妙にズレているようにも見えるのだ。
というのも、前述したように貯めたポイントを自社サービスで利用してもらう前提であれば、「リクルートカード」の還元率1.2%、「リクルートカードプラス」の還元率2%という高還元も納得できるのだが、還元したポイントを「ローソン」や「ゲオ」「昭和シェル石油」などの「Ponta」提携企業で利用されれば、リクルートとしては「自社サービスの利用を促す」という意味もなくなってしまうように思えるからだ。
「リクルートポイント」を「Pontaポイント」に変更するというのは、リクルート内部で何らかの方針転換が行われた結果なのだろうか?
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【2024年4月1日時点・最新情報】
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還元率 | 年会費 (税込) |
ブランド | 電子マネー対応 (ポイント付与対象) |
カード フェイス |
◆楽天カード |
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1.0~3.0% | 永年無料 | VISA JCB Master AMEX |
楽天Edy (楽天Edyへの チャージ分は 還元率0.5%) |
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【楽天カードのおすすめポイント】 楽天市場や楽天ブックス、楽天トラベルを利用している人はもちろん、楽天ユーザー以外にもおすすめの「年会費無料&高還元」クレジットカードの代表格。通常還元率は1.0%だが、楽天市場や楽天ブックスでは最低でも還元率が3.0%以上に! また、「楽天ポイントカード」や電子マネーの「楽天Edy」との併用で、楽天グループ以外でも還元率は1.5~2.0%以上になる! ゴールドカードの「楽天プレミアムカード」も格安の年会費で「プライオリティ・パス」がゲットできてコスパ最強! |
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【関連記事】 ◆【クレジットカード・オブ・ザ・イヤー 2023年版】「おすすめクレジットカード」を2人の専門家が選出!全8部門の“2023年の最優秀カード”を詳しく解説!(最優秀メインカード部門) ◆「楽天ポイント」が改悪続きでも“最強のポイント”である理由を専門家が解説!「楽天カード」などだけでなく、無料でポイントを獲得できるサービスが魅力! ◆「楽天カード」よりも「楽天プレミアムカード」のほうが得をする“損益分岐点”が判明! 楽天市場で年36万円を利用しない限り、年会費無料の「楽天カード」で十分! |
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◆三井住友カード(NL) |
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0.5~7.0% | 永年無料 | VISA Master |
iD | |
【三井住友カード(NL)のおすすめポイント】 券面にカード番号が記載されていない「ナンバーレス(NL)」なのが特徴(カード番号はアプリで確認可能)。通常還元率は0.5%と一般的なクレジットカードと同等だが、Apple PayやGoogle Payに「三井住友カード(NL)」を登録して「Visaのタッチ決済」または「Mastercardタッチ決済」を利用すれば、セブン-イレブン、ローソン、マクドナルド、サイゼリヤ、バーミヤンなど、対象のコンビニや飲食店では還元率7%に大幅アップ(※)する! さらに、獲得できる「Vポイント」は、dポイント、Pontaポイント、楽天ポイント、Tポイント、ANAマイルなどに交換できるほか、「1ポイント=1円」としてカード利用額に充当できるなど、ポイントの汎用性が高いのも魅力! ※ 一部店舗および一定金額を超える支払いでは指定の決済方法を利用できない場合、または指定のポイント還元にならない場合あり。iD、カードの差し込み、磁気取引による決済は7.0%還元の対象外。 |
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【関連記事】 ◆「三井住友カード(NL)」は年会費無料+高還元+最短10秒発行の“三拍子”が揃ったおすすめカード!「対象コンビニ&飲食店で最大7%還元」特典は利用価値あり! ◆「三井住友カード(NL)」は、年会費無料&対象コンビニで最大還元率7%のお得なクレジットカード! カード情報を記載していないのでセキュリティも抜群! |
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◆三井住友カード ゴールド(NL) |
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0.5~7.0% |
5500円 (ただし、年100万円以上の 利用で次年度から永年無料) |
VISA Master |
iD | |
【三井住友カード ゴールド(NL)のおすすめポイント】 券面にカード番号が記載されていない“ナンバーレス(NL)”のゴールドカード。年会費5500円(税込)だが、年間100万円を利用すると(※1)、次年度から年会費が“永年無料”になるうえに、1万ポイントが「継続特典」としてもらえるのが大きな魅力! さらに、通常還元率は0.5%と一般的なクレジットカードと同等だが、Apple PayやGoogle Payに「三井住友カード ゴールド(NL)」を登録して「Visaのタッチ決済」または「Mastercardタッチ決済」を利用すれば、セブン-イレブン、ローソン、マクドナルド、サイゼリヤ、バーミヤンなど、対象のコンビニや飲食店では還元率7%に大幅アップ(※2)するなど、ポイントも貯まりやすくてお得! ※1 対象取引などの詳細は、三井住友カードの公式サイトでご確認ください。※2 一部店舗および一定金額を超える支払いでは指定の決済方法を利用できない場合、または指定のポイント還元にならない場合あり。iD、カードの差し込み、磁気取引による決済は7.0%還元の対象外。 |
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【関連記事】 ◆「三井住友カード ゴールド(NL)」は、年100万円以上を使うと年会費が“永年無料”に! コンビニで7%還元、空港ラウンジや旅行保険などの特典も付帯してお得! ◆三井住友カード ゴールド(NL)のメリット・デメリットを解説! 同じく“実質”年会費が無料の「エポスゴールドカード」と付帯サービスなどを比較して魅力を解剖! |
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還元率 | 年会費 (税込) |
ブランド | 電子マネー対応 (ポイント付与対象) |
カード フェイス |
◆JCB CARD W(ダブル) |
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1.0~10.5% (※) |
永年無料 | JCB | QUICPay | |
【JCB CARD W(ダブル)のおすすめポイント】 39歳以下の人だけが申し込める、年会費無料のうえに通常還元率1%のお得な高還元クレジットカード!(40歳以降も継続して保有可能)さらに「ORIGINAL SERIESパートナー加盟店」の「ポイントアップ登録(無料)」をすれば、Amazonやセブン-イレブンなどでは還元率2%、スターバックスでは「スターバックスカード」へのチャージで還元率5.5%、「Starbucks eGift」の購入で還元率10.5%に! ※貯まったOki Dokiポイントを「JCB PREMO」に交換した場合の還元率。 |
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【関連記事】 ◆「JCB CARD W」は「楽天カード」などとほぼ同じ、年会費無料+還元率1~10.5%のJCBの入門カード!Amazonやスタバをよく利用する20~30代は注目! ◆「JCB CARD W」は、年会費無料で還元率1%以上のお得な高還元クレジットカード!「JCB CARD W」のメリット・デメリットを他のカードと比較して検証! ◆JCB CARD W(ダブル)のメリットを解説!「年会費無料」「常に還元率1.0%以上」「ポイントの使い勝手が良い」と三拍子そろった高還元クレジットカード! |
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◆au PAY カード |
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1.0~2.0% |
初年度無料 次年度以降も 条件次第で無料(※) |
VISA Master |
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【au PAY カードのおすすめポイント】 通常還元率1.0%でPontaポイントが貯まり、マツモトキヨシやかっぱ寿司などの「au PAY ポイントアップ店」では還元率1.5~2.0%以上に達する、auユーザー以外も得するクレジットカード! しかも、初年度は年会費無料、2年目以降は年会費1375円(税込)だが、年に1回でもカード決済、もしくは携帯電話などのauのサービスを利用していれば次年度以降の年会費も無料に! ※ 2年目以降1375円。ただし、年一回でも利用した場合、もしくは「au ID」に「au PAY カード」を紐付けて、携帯電話などのauサービスを利用している場合は次年度無料。 |
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【関連記事】 ◆「auカブコム証券+au PAY カード」で積立投資すると1%分のPontaポイントが貯まる! つみたてNISAも対象なので、これから投資を始める人にもおすすめ! |
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◆セゾンパール・アメリカン・エキスプレス・カード Digital |
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0.5~2.0% (※1) |
初年度無料 次年度以降も 条件次第で無料(※2) |
AMEX | Suica | |
【セゾンパール・アメリカン・エキスプレス・カード Digitalのおすすめポイント】 通常還元率は0.5%だが、QUICPay決済を利用した場合は還元率2%に大幅アップ!(※3)セブン-イレブン、ファミリーマート、ローソンといったコンビニはもちろん、マツモトキヨシやツルハグループなどのドラッグストア、ビックカメラやヨドバシカメラといった家電量販店など、QUICPayを利用できる店舗ではいつでもどこでも還元率2%になるので非常にお得! 貯まるポイントは、有効期限のない「永久不滅ポイント」なので、ポイントの失効を気にする必要がないのもメリット! ※1 通常1000円(税込)につき1ポイント貯まる永久不滅ポイントを 「1ポイント=最大5円相当」 の商品に交換した場合の還元率。交換する商品によっては、1ポイントの価値が5円未満になる場合あり。※2 2年目以降は1100円(税込)。ただし、年一回でもクレジットカードの利用があれば次年度以降も無料。※3 年間合計30万円までの利用分が対象。以降は還元率0.5%。 |
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