解散を主張する
自民党の手法は支持されるか
これまでの消費税導入、税率の引き上げは、所得税「減税」とセットとなった直間比率の見直しだった。したがって、国民の中に損得はあったが、おおむねその考え方は受け入れられてきた。しかし今回は、社会保障・税一体改革として、戦後初めてのネット増税である。それだけに、消費税率を5%引き上げた場合のその使途は重要な関心事となる。
先日の党首討論では、野田総理は自民党に、「参議院選挙で自民党もマニフェストに10%引き上げを明記したので、協力してほしい」と呼びかけた。これに対する谷垣総裁の答弁は、「民主党マニフェストに消費税率の引き上げは書いていない、法案を出すなら、その前に解散して信を問うべきだ」という手続き論での反対だった。
今、わが国が置かれている極めて深刻な状況を政局に絡める自民党の手法は、一時の猶予も許されない市場の状況を念頭に置くと、果たして国民に支持されるものといえるだろうか。
消費税引き上げの問題は、政局化したり選挙の争点とするのではなく、じっくり議論すべきわが国最大の、そして緊急的な課題ではないか。ためにする論争を繰り広げる時間は残されていない。



