神経がダメージを受けると
広範囲に痛みが生じる
神経障害性疼痛は、体のさまざまな部位に、比較的広範囲で表れるのが特徴だ。例えば、腰から足にかけての痛み(しびれるような痛みの時もある)である。神経の通り道である腰椎に変形が生じて腰部脊柱管狭窄症が起こると、脊椎の中の馬尾などの神経が障害されることがある。すると、狭窄が起きた腰の部分だけでなく、障害された神経が関わるお尻や足などにも痛みが広がって表れるのだ。
なかつか整形外科リハビリクリニック 中塚映政院長監修
「他にも、単なる肩こりだと思っていたら腕にまで痛みが広がってきたという場合にも、神経障害性疼痛が疑われます。首の頸椎が変形し神経根と呼ばれる神経の一部がダメージを受けると、首だけでなく肩や腕、手の指先にも痛みが生じることがあります。さらに、神経障害性疼痛では、痺れや冷感などで表現される痛みの症状を伴う場合が少なくありません。腰痛を放置していたら足が痺れるように痛みを感じる、肩の痛みが腕にまで広がり夏でも首から手の先にかけてひんやりしている、などの自覚症状があれば、早めに専門医を受診してください。
たかが痛みと放置していると日常の動作にもさまざまな制約が表れるようになります。当院に来られる患者さんの年齢層は幅広いのですが、40代~50代の患者さんもいらっしゃいます」(中塚院長)
痛みは体からのSOS。我慢は禁物なのだ。