なぜ大学生は、消費税増税にあまり反対しないのか?
~世代間不平等に直面する学生たちの結論~

【第79回】2012年7月20日公開(2012年7月25日更新)
保田 隆明

国債が国内で消化できる期間はあと10年程度!?

 次に、さて、国債の保有者内訳はどうなっているだろうか、というデータを見せた。銀行と郵貯で35%、保険が19%、年金が11%、これらを合計すると65%。銀行預金のすべてが家計からのものではないが、日本国債はその多くが家計によって間接的に購入されていると言える状況であることが分かる。

 そして海外による保有割合は、近年上昇傾向にあるものの8.3%である。なるほど、留学生たちが言うように海外投資家にはあまり日本国債は人気ではなさそうである。

 海外はどうなっているかと言うと、米国、ユーロ圏ともに域外の外国人投資家が半分ほど国債を保有している。なるほど、日本国債は超ドメスティック商品と言えそうな状況だ。

 そこで、国の借金の金額と家計の金融資産のデータを見せる。まず、国の借金約900兆円はGDPの何倍ですか? という質問をし、日本が世界の先進国中最も国の借金の対GDP比率が高いということを伝える。

 一方の個人金融資産は約1500兆円。その差は600兆円。一方で、毎年国債は40兆円~50兆円程度刷っていることを伝える。そうすると学部生の頭の中では、あと10年程度で国の借金金額と家計の金融資産の金額が同じになることが暗算される。

 そして、「あと10年経つと海外の人たちに国債を買ってもらわないといけないんだ。でも、そのためには金利が上がらないといけない。金利が上がると国債の利払いや住宅ローンの返済が困る。うーん、これは困るぞ!」という思考回路になる。

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日本は毎年収入以上の赤字を垂れ流している!?

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