税収は40兆円、歳出は90兆円なので毎年50兆円の赤字
次に、では、そもそも税収と歳出の金額はいくら?という質問をする。ビジネススクールだと約40兆円という答えがぽんと帰ってくるが、学部ではややおぼつかない。そして、バブル期の税収でも60兆円程度でしかなかったことを伝える。
一方、歳出はいくらだという話もしないといけない。これは約90兆円である。50兆円不足していることがすぐにわかる。これが国債発行の背景であることが理解できるようになる。この国債発行金額を減らすには、税収を増やすか歳出を減らすしかない。税収を増やすための消費税アップはある程度やむなし、という思考回路になる。
では、消費税による税収は毎年いくらか。約10兆円である。税率を2倍にすると税収は20兆円になる。10兆円増えるが、それでも毎年40~50兆円増える国債発行金額には届かず、焼け石に水ということも分かる。
では、どうすべきか、歳出を削るしかない。
歳出はどうなっているかというと、30兆円弱が年金、医療、介護など社会保障関連費、20兆円強が国債の利払い、15兆円強が地方交付税交付金となっており、よくやり玉にあがる公共事業はたったの5兆円未満でしかない。いくら公共事業を削減しようが、これまた焼け石に水なわけだ。

では、どこにメスを入れないといけないかと言えば、社会保障関連費である。
そもそも年間の社会保障給付金額が約100兆円で、社会保険料だけだと足りないから、という理由で30兆円弱が税金で賄われている。社会保障給付額を10%減らして90兆円にすれば、社会保障関連に費やす税金の金額は10兆円減る。その分国債発行額も減らせる。また、この社会保障給付額は年々増加しており、この20年ほどでほぼ倍増している。この膨張を止めないことには、どうしようもないわけだ。



