QE3実施で歴史的円高の最終局面になる可能性も
こうした状況の中で注目されるのは、米国でQE3(量的緩和第三弾)がいつ実施されるかです。FRBがQE3の実施に踏み切るきっかけは、おそらく株価急落でしょう。そうした意味では、NYダウが13000ドル台と堅調な現状ではQE3のすぐの実施は考えづらいです。
ただし、今のようにマクロ経済と企業業績が悪化する流れを考えると、9月から10月にかけて米国株が大きく下振れするリスクが高まっていると思われます。9月、10月というのは、歴史的にも金融市場が不安定になる傾向が強い時期であり、今年もそうしたリスクが高いと思います。
私の予想としては、この9-10月の時期にNYダウで11000ドル台くらいまでの下振れはありうると思いますし、そうなればQE3発動となる可能性は極めて高いと思います。
QE3が実施されれば、世界の株価は一時的に上昇するでしょうが、その効果はQE2の時と同様にそれほど長く続かないと思います。株価上昇は一時的なものにとどまり、実体経済にはむしろ悪いインフレという副作用をもたらす可能性が高いでしょう。QE3は経済の根本的な解決策ではないということをよく認識するべきだと思います。
注目される円相場ですが、QE3実施となれば一段と円高傾向が進むと思います。しかし、条件次第ではそれが歴史的円高の最終局面になる可能性もあります。
条件というのは、その後、欧州がユーロ共同債導入などユーロ問題の本格的な対策に乗り出すことです。その場合には、かなり大幅に円安方向への動きが出ると思います。ですから、QE3発動後こそ外貨投資の大きなチャンスを迎える可能性があります。
(取材・編集協力/小泉秀希)



