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3000円から世界15カ国の有望株に投資できる!
海外投資の第一歩は「ADR」で始めてみては?

【第40回】 2012年8月22日公開(2016年7月14日更新)
ザイ・オンライン編集部
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 ネット証券で取引できるのは、日本株だけではない。一部のネット証券では、米国株や中国株、さらには韓国やロシア、インドネシアやタイなどのアジア各国の株取引も行なえる。

 とはいえ、どこの国の株でも取引可能というわけではなく、たとえば「今後の成長が見込めるインドやブラジルの株式を売買したい」と思っても、現時点では国内のネット証券から直接取引することはできない。

 だが、「ADR」を利用すれば、外国株として扱っていないインドやブラジル、英国、オーストラリアなど、世界各国の有望株を買うことができる。現在、SBI証券楽天証券の2社がこの「ADR」を扱っている。

米国株式と同じように取引できて、配当も受け取れるADR

 「ADR」とは一体何なのか? まずは、そこを押さえておこう。ADRは、「American Deposittary Receipt」の略で、日本語では「米国預託証券」と訳される。

 ざっくり言うと、米国以外の企業の株式を裏付けとして、米国の銀行または信託銀行が発行している米ドル建ての有価証券のこと。米国の株式市場に上場していて、米国株と同じように売買できる。取引の際に、特にADRであることを意識する必要はない。

 また、株主の権利である配当金も受け取れるし、現実的に行使するのは難しいものの議決権も発生する。つまり、ADRは株式そのものではないが、「ほぼ株式」と言ってもよい存在だ。

 もちろん、ADRを使わなくても、国によっては現地の証券会社に直接口座を開いて、その国の株式を売買できる場合もある。しかし、海外それも新興国の証券会社であれば、口座を開設するだけでそれなりの手間や時間がかかる(そもそも外国人の口座開設に制限を設けている国もある)。

 でも、ADRならそんな手間も心配はナシ。日本の証券会社では扱っていない国の銘柄を、米国株と同じ感覚で取引できて、しかも配当金など株主の権利もしっかり得られる。この手軽さが、ADRのいちばんのメリットだ。本格的な海外投資への第一歩として始めてみるのもいいだろう。

 では具体的に、ADRでどんな銘柄が買えるのだろうか?

ADRなら、世界各国の注目銘柄が買える!

 現在、ADRを扱っているのはSBI証券楽天証券の2社だが、ここではSBI証券の売買代金ランキングを覗いてみよう。知名度も注目度も抜群に高い、世界各国の有望銘柄が並んでいることがわかる。

 たとえば、3位の「ヴァーレ(ティッカー:VALE、以下カッコ内はティッカー)」は、鉄鉱石などの採掘や販売を行なうブラジルの大手鉱業会社。7位の「タタ・モータース(TTM)」はインドの自動車会社大手で、9位の「百度(バイドゥ)(BIDU)」も中国検索サービスの最大手としてよく知られている。

 また、ランキングを見てわかるとおり、投資金額自体はそれほど高くはない銘柄も多い。人気銘柄第1位の中国SNS大手「人人網(レンレン)(RENN)」は、約3000円で購入可能だ。ほかにも、「ヴァーレ(VALE)」「優酷(ヨーク)(YOKU)」など、1万円台で購入できる銘柄が複数ある。

 一方で株価は、「タタ・モータース」が2009年1月からの約3年半で5倍以上、6位の「ARMホールディングス(ARMH)」が同じく約3年半で7倍近くに上昇している。当然ながら、すべてのADRの株価が上昇しているわけではないが、今後大幅な上昇が期待できる銘柄も見つかる可能性は十分にある。

 ランキング以外でも、日本でも有名な英国の生活用品メーカー「ユニリーバ(UL)」やインドを代表するIT会社の「ウィプロ(WIT)」、メキシコの世界的なセメントメーカー「セメックス(CX)」など、ADRには気になる銘柄が多数!

 ちなみにSBI証券の場合、英国、インド、中国、香港、南アフリカ、ブラジル、メキシコ、オーストラリア、イスラエルなど約15カ国の企業のADRを取り扱っている。

SBI証券と楽天証券、両方で外国株の口座を開いておこう!

 ADRの取扱い銘柄数は、下の表のとおり楽天証券のほうが若干多い。ただし、銘柄の大半は重なっているものの、たとえばSBI証券でのみ扱っている銘柄やその逆もあるため、ADRを積極的に活用していこうと考えるなら、両方のネット証券で外国株式の口座を開いておくのがおすすめだ。

 両社とも、外国株の口座であっても口座開設や口座管理の費用はかからない。取引手数料は両社とも同じで、1回1000株までの注文で26.25ドル(日本円で約2074円/1ドル79円で計算)。日本株の取引と比べると手数料は高めなので、その点はよく理解しておきたい。

SBI証券の場合は、米ドルによる決済のほか円貨決済も可能だ。あらかじめレートが有利なときに米ドルに替えておくのがベストかもしれないが、米ドルの残高がないときでもスピーディに取引できるのがメリット。なお、円貨決済で約定した場合には、現地約定日の翌日の日本時間午前10時のSBI証券でのレートが適用される。

 成長著しい新興国の超有望銘柄や、欧州の先進国を代表する銘柄など、ADRを活用して世界中の銘柄への投資を検討してみては?

(文/肥後紀子)

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