投資信託協会が2016年に行った調査によると、成人男女のうち63.6%の人がこれまで投資信託を保有したことがないという。その中には、ひょっとすると「投信を購入するには多額の資金が必要」といった誤解から敬遠している人もいるかもしれない。
だが、実際には投信は少額から購入できる金融商品だ。特に、ネット証券を利用すれば、お小遣い程度で国内外のさまざまな資産に投資することができる。
そこで今回は、ネット証券で投信を少額で買う場合の各社の違いを比較した。
カブドットコム証券では、500円から投信のスポット購入が可能
金融機関の店頭で投信を購入する場合は、金融機関や銘柄にもよるが、最低購入金額を10万円、あるいはもっと高額に設定している場合が少なくない。
しかし、ネット証券なら1銘柄1万円から購入できる場合がほとんど。口数単位で購入する場合でも、基準価額にもよるが大体1万円前後から買うことができる。
さらに、下の表のとおり、もっと少額から投信を買えるネット証券も実は存在している。
| ■ネット証券における投資信託の最低購入金額 | ||||||
| 証券会社名 | 最低購入金額 | 公式サイト リンク |
||||
| 積立 | 通常購入 | |||||
| SBI証券 | 500円 | 1万円 | ||||
| カブドットコム証券 | 500円 | 500円 | ||||
| 大和証券 | 1000円 | 1000円 | ||||
| マネックス証券 | 1000円 | 1000円 | ||||
| 楽天証券 | 1000円 | 1万円 | ||||
| ※2017年1月13日現在。実際の最低購入価格は、投資信託によって異なる。 | ||||||
たとえば、マネックス証券では一部の銘柄について、1銘柄1000円から購入できる。大和証券も同様に1000円からの投信購入が可能だ。さらにカブドットコム証券の場合は、なんとほとんどの銘柄の最低買付単位がたったの500円となっている(分配金が自動的に再投資される「累投型」の場合)。
これなら、お小遣い程度というか1回分のランチにも満たない金額で、投信購入にトライできる。投信未経験で「まずはちょっとだけ試してみたい」という人でも気軽に始められるのではないだろうか。
少額積立なら時間分散が図れて、買いタイミングにも悩まない
積立の場合には、少額から購入できるネット証券がさらに増える。SBI証券は月々500円、楽天証券では1000円からの投信の購入が可能になる。
毎月一定額を買い続ける投信の積立は、時間分散が図れることが大きなメリット。価格が高いときには少なく、逆に価格が安いときは多く買えるため、長期で見れば購入価格を低く抑えられる。いちいち買うタイミングを気にしないで済むのもよい点だ。
積立の金額は自由に変更でき、毎月の引き落とし日が選択できるネット証券もある。さらに、ボーナス月を設定して購入額を増額したり、積立をしながらスポット購入で買い増しをしたりといったことも可能だ。また、証券会社によっては、投信の保有でポイントを貯めることもできる。
(参考記事:これはおトク!投信はネット証券の口座で保有すれば、放っておいてもポイントが貯まる!)
さらに、通常購入か積立かに関わらず、限られた予算内で複数の銘柄に投資できるのも、少額投資ならではのメリットと言える。
たとえば、予算が5000円だとしたら、欧州の株式(例:欧州株式指数ファンド)に2000円、国内のREIT(例:eMAXIS国内リートインデックス)に1000円、インドの株式(例:フランクリン・インド株式オープン)に1000円、純金(例:三菱UFJ純金ファンド)に1000円など、自分で銘柄を組み合わせて分散投資できる(別途購入手数料が必要な場合がある)。
投信には、もともと1銘柄で国内外の株式や債券、REITなど複数の資産に分散投資できるものもあり、これらも組み合わせれば、少ない予算でも、非常に多くの資産に分散投資することができる。
投資信託は、少額で購入しても手数料率は変わらない
ところで株式の場合は、少額投資(単元未満株取引)と通常の取引で手数料体系が異なっていて、単元未満株取引の扱いがある各ネット証券とも、単元未満株取引のほうが手数料が割高になる。
一方、投信では購入手数料は「購入額×一定割合」となっているため、少額投資だからといって手数料が割高になってしまうことはない(厳密に言うと、購入金額が増えると手数料のパーセンテージが下がる銘柄もある。とは言え、手数料が下がる基準は500万円以上、1000万円などと高額で、それ以下の金額を購入した場合には手数料に差は出ない)。
ただし、同じ投資信託であっても、証券会社によって購入手数料が異なることがある。
たとえば、ある投信の場合は、A証券で買えば手数料が無料(ノーロード)だが、B証券では購入手数料が1.05%かかる。もちろん、投資信託の内容自体はまったく同じなので、A証券で買ったほうがよいということになる。
具体的に、2つの投資信託で証券会社ごとの販売手数料を調べてみたのが次の表だ。販売手数料無料(ノーロード)で販売している証券会社から、買付金額の2.16%の手数料がかかる証券会社まであることがわかる。
| ■証券会社によって、投資信託の販売手数料は異なる! | ||||||
| 証券会社 | 財産3分法ファンド (不動産・債券・株式) 毎月分配型 |
JPM日本株・ アクティブ・オープン |
||||
| SBI証券 | 無料 | 無料 | ||||
| カブドットコム証券 | 1.62% | 無料 | ||||
| マネックス証券 | 2.16% | 2.16% | ||||
| 楽天証券 | 無料 | 無料 | ||||
| ※2017年1月13日時点。インターネット取引の場合 | ||||||
そこで、購入の際は「いくらから買えるか」だけでなく、手数料についても必ずよく確認すること。特に、ノーロードでなかった場合には、他社の手数料も一度確認してみて欲しい。
なお、ネット証券には、そもそもノーロードで買える投信が多い。投信検索時にノーロードの商品で絞り込んで、そこから欲しい商品を見つけていってもよいだろう。
(文/肥後紀子)
(関連記事)
⇒投資信託のおすすめ比較ランキングや、人気の投資信託の最新情報を大公開!
投資信託おすすめ比較!




