エネルギー専門のPE会社マウンテン・キャピタル・マネジメントを経営するサム・オー氏は「今では誰も残っていない、全員いなくなった」と話す。
エネルギー関連ファンドが今年、石油・ガスなど従来型エネ投資に向けて調達した資金は20億ドル相当にとどまり、60億ドル近くを調達した再生可能エネファンドに見劣りする(ピッカリング・エナジー・パートナーズ調べ)。
対照的に2015年は、再生可能エネファンドの調達額100億ドル余りに対し、従来型エネファンドは500億ドル近くに上っていた。前出のオー氏によると、PE会社運営のエネファンドに資金を投じる年金基金などの投資家は従来型エネ業界への資産配分を減らしており、中にはポートフォリオ全体の1%弱まで圧縮したところもある。
これら残るPE会社は数年ぶりの商機をにらみ活動を活発化させている。一例として、エンキャップが所有する企業は現在、石油掘削リグ17基を稼働させている。昨年、新型コロナウイルス禍が最も深刻化していた時期はゼロで、コロナ前でも14基だった。
同社は4月、向こう数年に産油量を拡大するとみられるノースダコタ州バッケンシェール鉱区の石油生産会社を9億ドルで買収した。
ピッカリング・エナジー・パートナーズは今年に入り、テキサス州ミッドランドの油田地帯に2億ドルを投じた。競争もほとんどなく、取得額は1エーカー当たり5000ドル未満と、数年前から半減したという。
一方、投資家と銀行の大半は、価格高騰にもかかわらず、石炭会社への関与は避けている。
マウンテン・キャピタルのオー氏は「石炭は死んだ。手を出してはならないものだ」と話す。同社は先頃、パーミアン盆地の石油・ガス生産会社を取得したが、石炭関連資産への投資は避けている企業の1社だ。「今では石炭関連の融資を受けることは不可能だ。石油・ガス向け融資は辛うじて確保できる状況で、相当数の銀行が同業界から手を引いた」
(The Wall Street Journal/Gregory Zuckerman)



