バリュエーションが跳ね上がっていた一握りのハイテク株に、借り入れを通じて集中投資していたことが完全に裏目に出た。具体的には、電子商取引ソフトウエアを手掛けるカナダのショッピファイや英ネット中古車販売のカズー・グループといった銘柄が急落し、損失が膨らんだ。持ち高が大きいショッピファイ株価は上期に77%急落。ファクトセットの分析によると、マーチョが保有するカズーの持ち分は、年初の1億2500万ドルから6月末時点で1500万ドルまで価値が下がった。
マーチョ・パートナーズはコメントの要請に応じておらず、電話に出た関係者は、メディアにはコメントしないことが会社の方針だと述べた。
ヘッジファンド業界では通常、別の銘柄を空売りするなどヘッジ戦略を通じて相場急落の影響を避けることが多い。
だが、相場の潮が引くと、ハイテク専門ファンドの損失は驚くほど膨れ上がっていた。タイガー・グローバル・マネジメントでは、旗艦ファンドの上期成績がマイナス50%に落ち込んだ。中古車販売サイトのカーバナやショッピファイといった銘柄への大型投資が完全に外れ、巨額の損失を被った。
データ調査会社HFRによると、株式専門のアクティブ運用ヘッジファンドは今年上期の平均パフォーマンスがマイナス12%だった。これに対し、S&P500種指数は配当を含めマイナス20%となっている。
中でもマーチョ・パートナーズの運用成績は、キャシー・ウッド氏の旗艦ファンド「アーク・イノベーションETF(上場投資信託)」といった人気のテク専門ファンドや暗号資産(仮想通貨)ビットコインと比べても、はるかに悪い。いずれも上期は57%以上の値下がりだ。
マーチョは2019年、パリハピティヤ氏が経営するソーシャル・キャピタルでヘッジファンド部門を率いていたカール・アンダーソン氏が創業した。パリハピティヤ氏が外部からの資金受け付けを凍結し、2018年にヘッジファンドを閉鎖したことを受けて、アンダーソン氏は自身のファンドを立ち上げることを決意した。
パリハピティヤ氏のスポークスマンはコメントを拒否した。
(The Wall Street Journal/Eliot Brown)




