DXとリアルで働き手不足解消と企業成長の両立を実現。競争力が向上する外国人材の活用法

優秀な外国人材が日本を選び
安心して働けるインフラを

――24年10月には、外国人材事業強化に向けてキャムグローバルを立ち上げました。設立の狙いをお聞かせください。

宮林　グローバルでの競争が過熱し、人材の取り合いが起きる中で、優秀な外国人材が日本を選ぶための社会インフラづくりです。日本の強みである安心・安全な環境で外国人材が心置きなく能力を発揮できることが、日本企業の中長期的な成長戦略、競争力強化に資することになると私たちは確信しています。

製造業をはじめ、医療福祉、建設、物流、介護、小売りなど人材不足の業界に外国人材が活躍できる良質な基盤をつくり、将来的にはあらゆる業界で外国人材の存在が当たり前になる社会へと変革させていきたい。

外国人材が特別な存在ではなく、日本人と同じように働ける環境が構築できれば、本当の意味で外国人と日本人の共生社会が出来上がる。そうすれば企業に活力が生まれ、これまでの常識にとらわれない新たなイノベーションが起き、日本企業の競争力向上に貢献できます。

三石　特定技能の分野で新たに自動車運送業の分野が加わりました。物流関係を中心に外国人材に注目している企業も多いことから、キャムグローバルはベトナム現地の送り出し機関や自動車学校との連携にいち早く取り組んでいます。

外国人材が日本で働ける領域が広がっていく中で、多様な人材が活躍できるインフラ構築はますます急務となっています。私たちの取り組みがその推進力となればと願っています。もちろん、一社だけでは困難ですから、業界の垣根を越えて、場合によっては同業他社とも協力して、同じ目標を掲げる企業やさまざまな組織と手を携えて、このインフラ構築を加速していきたい。そうすれば、優秀な人材が日本に目を向けるようになり、賃金などの条件にとらわれず、日本が再び選ばれる国になっていきます。世界から選ばれる日本をつくる推進者になるという強い意志を持って、事業を進めていきます。