日本企業の最優先課題といえる「経営のグローバル化」。欧米市場を対象とする製品のグローバル化ではなく、今求められているのは真の意味での世界展開を可能にする経営のグローバル化であり、そのための人材のグローバル化である。多くの戸惑いや悩みを抱えつつも現実に立ち向かう中で、今、あらためて確認しておくべき要件について、自身の目で世界の現実を観察してきた大前研一氏、真のグローバル経営を経験してきたビジネスリーダーたちが検証した。
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主催:ダイヤモンド社
特別協賛:クロスフェイス
協賛:ランスタッド
協力:ITコーディネータ協会
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グローバルで勝利するためのマネジメントと人材育成の基礎的な要件について、ビジネス・ブレークスルー大学の大前研一学長は、「グローバル経営の前提として、リアル、ボーダーレス、サイバー、マルチプル(M&Aなどの多様性)の四つの経済空間でのプレーヤーとしての企業の在り方を探ることが重要」と提起した上で、「21世紀の経営リーダーには、カスタマー、コンペティター、コーポレーション、カレンシーズ(通貨)、カントリーズ(地政学的リスク)の五つのCをリアルタイムで理解し、大きな構想を描いて実行する力が問われる」と訴えた。
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大前氏の提起を受け、永海靖典・クロスフェイスCEO マネージングディレクターは「2020年以降のグローバル経営は、企業統治、ブランド、サプライチェーン、販売、人事、業績回収の六つの価値連鎖が最大の課題になる」と強調し、世界展開のアプローチを解説した。
価値ベースの企業戦略を
リードする人材の創出
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次なるテーマは、グローバル時代のリーダーの要件だ。外資系企業でリーダー育成の実務経験を持つ会田秀和・元P&G米国本社HR担当ヴァイスプレジデントは、「グローバル化に正答シナリオはなく、企業、戦略、能力、環境によって変わり進化する。文化やビジネスプロセスへの理解、異文化対応力などの課題についてビジョンを策定して“基本軸+α”を備えたリーダーの育成に注力すべきだ」と強調した。
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また八木洋介・LIXILグループ執行役副社長は、米GEからの転身の経験を踏まえ、「経営とは、当たり前のことを当たり前にやること。勝ちへのこだわりを持ち続け、グローバルでも、心を揺さぶる戦略ストーリーを語り、プロとしての専門性としっかりした価値観で判断ができるリーダーが必要だ。多くの日本企業は公平と継続を尊重する“同質性の罠”にはまっており、ダイバーシティの促進と価値観を育むトレーニングが次世代のリーダーを生む」と指摘する。
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