もちろん、デジタル広告がアナログ広告に比べて万能だったり、あらゆる面で効率が良いわけではありません。チャネル、メディアに合わせた心理テクニックの応用範囲や期待できる効果は違いますから、これらに広く知見を持っている前提でメディアミックスバランスを考慮した広告プランニングができるかどうかが効果を左右すると考えています。
さらに私が広告プランニングで重要視するのは、「クリエイティブと広告手段」がセットで検討されたものか、という点です。これを別々に検討して後に強引に合体したり、広告代理店にありがちな「この広告商品を売らなければならない」といった恣意的、政治的な偏重要素があると、間違った広告プランになってしまうのです。
また、クリエイティブについては、作り手が言いたいことを(作り手が)好むビジュアルに、何となく語呂の良い音楽やキャッチフレーズを付けて“アート作品”に仕上げたとしても単なる自己満足でしかないのです。果たしてこういったものが、私たちの心の琴線にふれる可能性はあるでしょうか?
私たちは気づきを得た情報が自分の感覚価値と一致してこそ、前のめりになります。重要なのは、受け手の興味関心に合った内容で心をくすぐり、結果として、具体的な行動に移ったり、記憶に残る、といった目的に到達するか否かなのです。



