これまで2回の「デジタル広告進化論」では、DSP(ネットワーク型広告趣向システム)とDMP(データマネージメントプラットフォーム)を活用したデジタル広告が、運用のやり方次第ではブランディングにも活用できる可能性について解説をしてきた。
しかしながら、デジタル広告がブランディングに貢献したとしても、それはほんの一部であるということは言うまでもない。
そもそも「ブランディング」とは何か。
これはたくさんの権威や書籍が多様な議論を重ね、定義をしてきているので解釈は読者一人ひとりにお任せするが、筆者は、ブランディングとは「ブランドと顧客の価値観の共有である」という解釈をしている。
企業やブランドが提供する「その企業しか持っていないユニークなコアバリュー(価値観)」に、顧客や見込顧客が限りなく100%に近い共感をしてくれる状態にする企業活動をブランディングだと思っている。
その解釈を前提にブランディングを分解すると、企業やブランドは、当然のことながら自社だけが持つユニークなコアバリューを明確にするところから始まる。そして、その価値観が伝わるようなメッセージを開発し、魅力的なクリエイティブやコンテンツに知恵を絞り、クリエイティブを乗せるチャネルやメディアを選んでいく。