そうはいっても、栄養ドリンクを飲んだあとに「スッキリして目がさえた」というような、疲れが軽減されたという感覚を持つ人はかなりいるでしょう。

 それは、ドリンクに含まれている大量のカフェインの覚醒作用と、微量のアルコールの気分高揚作用によるものです。

 たしかに「疲労感」は薄まるかもしれませんが、「疲労そのもの」はまったくなくなっていないのです。ですから、日常的にこうした栄養ドリンクを飲んでいると、疲労感を消すことでごまかされたまま、疲労は蓄積される一方になります。

栄養ドリンクの常飲が
世界的に問題視されはじめた

本連載の梶本修身先生の著書『「疲れリセット」即効マニュアル』

 栄養ドリンクに含まれている高濃度のカフェインが、過度な活発性や依存症を引き起こすとして、海外では問題視されるようになってきています。

 近年、アメリカでは栄養ドリンクの過剰摂取が問題となっており、2013年には、米国食品医薬品局が栄養ドリンクの安全性を調査したところ、この10年で、栄養ドリンクとの関連性を否定できない死亡事件が13件もあったとのことです。

 2014年、ヨーロッパのリトアニアでは、18歳未満に対するエナジードリンクや栄養ドリンクの販売を禁止するという法律が施行されました。

 栄養ドリンクはあくまで、疲れを一時的にごまかすもの。

 どうしても徹夜をしなければならないときなど、一時的ながんばりどきに使うことは否定しません。ですが、必ず翌日にそのぶんの“ツケ”がくるので、栄養ドリンクを飲んでがんばった次の日は、しっかり休むようにすべきです。

 栄養ドリンクは、長期にわたって飲用するものではありません。

 慢性的に栄養ドリンクを飲む、1日に何本も飲む、持続的、継続的に飲むというのは絶対に避けたほうがいいでしょう。