『ありのままの自分で、内定につながる 脇役さんの就活攻略書』は、特別な経歴や夢がなかった“普通の就活生”である著者が、1000冊以上の本を読み込み、自分に合った就活メソッドを築き上げ、食品大手を含む22社から内定を獲得した実体験をもとにした、どんな学生でも内定に近づく一冊です。「自己PRで話せることがない」「インターンに参加していない」といった就活に不安を抱く学生と、そっと背中を押したい保護者に読んでほしい就活戦略が満載です。今回は、配属ガチャは運なのかについて著者である「就活マン」こと藤井氏が特別に書き下ろした記事をお届けします。
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配属ガチャは本当に「運」なのか?
新卒で入社した後、「配属はガチャだった」と嘆く声をよく耳にします。希望と異なる部署に配属されれば、そう感じるのも無理はありません。しかし、本当にそれは“完全な運”なのでしょうか。
企業側の配属は、決してくじ引きのように決められているわけではありません。多くの場合、①事業戦略、②人員状況、③本人の適性評価という3つを軸に総合的に判断されています。つまり配属は、偶然の産物というよりも、企業側の合理的な意思決定の結果なのです。
一見ランダムに見える配属も、実際には「企業が持っている情報」に基づいています。ここに、運に見えるものと、本人が影響を与えられる部分の境界線があります。
企業はどのように配属を決めているのか
配属を考える際、企業は「本人の希望」だけを見ているわけではありません。重視されるのは、選考過程で蓄積された本人の印象や評価です。
面接では、「論理性が高い」「粘り強い」「対人折衝が得意そう」といった印象や評価が記録されています。それらは内定を出すためだけでなく、入社後の配置検討にも活用されます。
結果として、「この人は営業向き」「この人は管理部門で伸びそう」といった仮のラベルが、選考段階で既に形成されていることも珍しくありません。
つまり、入社後に突然どこかへ振り分けられるのではなく、就活中の発言や振る舞いが、すでに配属の方向性を形づくっている可能性があるのです。
希望する部署に配属されるために
では、希望する部署に近づく人は何が違うのでしょうか。
共通しているのは、「志望職種を言う」だけでなく、「なぜその職種で価値を出せるのか」を一貫して語れている点です。営業志望であれば、過去の経験と結びつけて、対人関係構築力や数字への執着心を具体的に説明できています。
一方で、「どこでも頑張ります」と柔軟さを示す人もいます。しかしこの発言は、企業側から見ると「強い志向性が見えない人」に映ることがあります。結果として、空いている部署に配属されやすくなるのです。
職種理解を深め、面接での発言に一貫性を持たせ、自分の強みを職種に接続して語る。この就職活動での積み重ねで希望の部署に配属される可能性が上がります。
配属後に差がつく人と埋もれる人
とはいえ、希望通りにならないこともあります。そのときにこそ、思考の違いが表れます。
配属を「自分への評価」と受け取る人は、不満や被害意識を抱きやすくなります。一方で、「この部署で何を学べるか」と意味づけできると、その環境が成長への第一歩となるのです。
配属はキャリアのゴールではなく、スタート地点にすぎません。最初の部署だけで将来が決まるわけではありませんが、最初の環境をどう活かすかによって、その後の選択肢は大きく変わります。
配属を運にしないために、今できること
配属を完全にコントロールすることはできません。しかし、希望する部署に配属される確率を就活の時点で上げることは可能です。
企業研究を「会社」単位ではなく「職種」単位で行うこと。面接での発言が配属にまつわる人事の判断に影響するという自覚を持つこと。そして、自分はどこで価値を出せる人間なのかを言語化しておくこと。
配属を「運」と片づける前に、今の自分の言葉や志向が、面接官にどの部署を想起させているのか。一度立ち止まって考えてみることが、キャリアの第一歩になるのではないでしょうか。








