2017年8月、KDDIは、「ソラコム」という設立2年半足らずのスタートアップ企業を買収することを発表した。その買収価格は200億円(推定)といわれているが、大手企業がこのような破格の金額でベンチャー企業を買収するのは、日本では珍しい。 この一件で一躍脚光を浴びることになったソラコムは、「世界中のヒトとモノをつなげ、共鳴する社会へ」というビジョンの下、IoT向け通信プラットフォーム「SORACOM」をグローバルに提供しており、同社の格安SIMカードを購入すれば、誰でもIoTビジネスを立ち上げることができる。 創業者の玉川憲氏いわく、「イノベーションを起こしたいという人に、翼を与えるビジネスがしたかった。そのために、IoTにおける通信のコンピューティング・デモクラシー(民主化)に挑戦したのです」。 実は、ソラコムの魅力や可能性(ポテンシャル)は、そのビジネスモデルに限らない。人間の知識や創造性が新たな価値を生み出すポスト資本主義社会において、その適応に遅れてしまった日本にとっては、ソラコムのマネジメントスタイル、組織文化や組織構造に学ぶところが少なくない。また、企業内ベンチャーやオープンイノベーション、さらにはコーポレート・ベンチャー・キャピタルのあり方を考えるうえでも、大いに参考になることだろう。
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【ソラコム】IoTスタートアップが一直線に目指す
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