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人工知能(AI)一辺倒の投資は本質的にリスクが高い。ハイテク分野の最新のブームに投じられた何兆ドルもの資金に見合うリターンの実現には、まだ程遠いからだ。
しかし、賭けの中には他よりもリスクが高いものがある。その一つであるAIクラウド企業 ネビウス・グループ には、興味をそそる利点が幾つかある。
ネビウスは、最も近い競合相手である コアウィーブ ほど知名度が高くない。コアウィーブの台頭はAIブーム初期のサクセスストーリーになった。同社は暗号資産(仮想通貨)のマイニングで事業を興した後、新型コロナウイルス流行期に動画制作向けのコンピューティングに路線変更し、さらにその後、AIへと重点を移した。同社は顧客との契約を担保にした創造的なデットファイナンスを活用して急速に規模を拡大。米半導体大手 エヌビディア から出資を獲得して、約1年前に新規株式公開(IPO)を果たすまでになった。
ネビウスはもっと困難な道をたどってきた。同社はかつて、アムステルダムに本拠を置く持ち株会社だった。傘下には、検索エンジンやクラウドコンピューティング部門を持ち、配車サービスを手掛けるハイテクコングロマリット(複合企業)であるロシアのヤンデックスを置いていた。だが、ロシアのウクライナ侵攻を受けた対ロ制裁により、2022年にナスダックでこの持ち株会社株の取引が停止され、同社の先行きは不透明になった。24年に同社がロシア資産を売却し、社名をネビウスに変更したことで、取引再開への道が開かれた。
有能な数百人の従業員と、ロシア資産売却で得た約20億ドル(現在のレートで約3200億円)の手元資金のおかげで、ネビウスは迅速に焦点をAIに切り替えることができた。同社は欧州の大規模なAI研究所の幾つかを顧客とする契約を結び、フィンランドの既存のデータセンターでコンピューティング(計算)能力を構築した。







