企業倫理は、以前から議論されてきた課題だが、最近では、先覚的なビジネスリーダーたちがその重要性を指摘するようになった。こうした新しい現実に対応するには、コンプライアンスやハラスメントに関する研修以上に、まず「それは倫理的といえるのか」という唯一最善解のない問いを深く考える知的修練、たとえばゼロベース思考やクリティカルシンキング、EQ(心の知能指数)の向上などが効果的である。本インタビューでは、技術の進歩、資本主義や企業組織にまつわるジレンマやトリレンマについて、倫理学の視点から考え直す。
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