これまで三菱ケミカルグループと住友化学という二大総合化学の収益に貢献しているとして、グループ内部で大切にされてきた田辺三菱製薬、住友ファーマが揺れている。親会社である三菱ケミカルグループ、住友化学が共に、グループからの切り離しも辞さない姿勢を示しているのだ。本業である化学に経営資源を厚く投じなければならなくなる中、両社にとって傘下に製薬会社を持つのが重たくなってきていることに加え、田辺三菱、住友ファーマとも次の成長が見えないこともある。だが、事業売却を図ろうとしても買い手は乏しい。半面、市場は「切り離せ」との大合唱で、かじ取りが難しい局面に立たされている。投資ファンドの名前がちらつく中で両社はどんな決断を下すのか。
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