急速に深刻さを増している「人手不足」。求める能力やスキルを持った人が足りない「人材不足」と混同されがちだが、働き手そのものが足りない人手不足は産業界全体にとってより深刻だ。その背景には、私たちが長期的に向き合わなければならない構造的問題である「人口減少」があり、それに伴う生産年齢人口の減少は、企業にとって避けて通れない経営課題となっている。この不可逆に進行する人口減少を、悲観的ではなく、むしろチャンスととらえるべきだと主張しているのが、京都大学 人と社会の未来研究院の広井良典教授である。拡大成長による成功体験を捨て、持続可能な社会と経済を実現させる「定常型社会」を提唱する広井先生に、人口減少時代における未来社会の姿と企業が生き残る道についてお聞きした。
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