8月7日のイングランド銀行(BOE)金融政策決定会合は、異例の再投票を経て0.25%の利下げが決定され、市場では利下げ打ち止め観測が急速に強まった。一方、米国ではFRBによる追加利下げ観測が一気に広がっており、英国で利下げが打ち止めとなれば、英米金利差が逆転する可能性が出てきた。英国の長期金利はすでに米国を上回っており、短期金利でも逆転が起きれば、為替市場にとってポンド高の強力な支援材料となる。本稿では、英中銀会合の舞台裏と政策当局のスタンスの変化を整理するとともに、米国の利下げ期待が広がる中で英米金利差が逆転するシナリオを検証し、ポンドドルやポンド円の今後の展開を展望する。

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