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例年にもまして「変化」が多かった印象のある2025年が終わり、2026年がやってくる。どんな1年だっただろうか? また、2026年をどういう年にしたいだろうか? そんな振り返りと展望のお供になるであろう、年末年始におすすめの厳選3冊をガイドする。新年に向けて、教養力やビジネススキルを高め、さらなる活躍をするために、参考にしていただきたい。(情報工場「SERENDIP」チーフ・エディター 吉川清史)
祝!ノーベル生理学・医学賞受賞
「制御性T細胞」って何?
大阪・関西万博の開催、憲政史上初の女性首相誕生など、2025年はさまざまな出来事があった。年末に自分自身の「10大ニュース」をまとめてみるのもいいだろう。
学術界のニュースで筆頭に挙げられるのは、2人の日本人研究者によるノーベル賞受賞ではないだろうか。日本人の2人同時受賞は10年ぶりという。
12月10日にスウェーデン・ストックホルムでの授賞式で記念メダルが授与されたのは、生理学・医学賞の坂口志文・大阪大学栄誉教授、化学賞の北川進・京都大学特別教授だ。
これをきっかけにぜひ読んでもらいたいのが、坂口教授が、今回の受賞につながった研究成果を一般向けにわかりやすく解説した『免疫の守護者 制御性T細胞とはなにか』(ブルーバックス)。
2020年に発刊された新書だが、坂口教授が発見し命名した、人体の免疫系で重要な役割を果たす「制御性T細胞」について、それがどのように体内で機能するか、創薬への応用、これまでの研究のプロセスなどを詳しく語っている。







