リーマンショック後高まった相関

 各国の株価指数はこのところ、年初の水準を上回ってしっかりとした動きとなっている。マーケットは一時の総悲壮感を脱し、6月には楽観的な空気が支配的となったかに見えた。

 100年に一度の危機に晒された相場関係者の心理状態がかなり癒えてきており、冷静な判断がようやくできるようになってきたのは確かだろう。

 しかしながら、景気の先行きに楽観的となったように見えた6月の上昇相場も、額面どおりには受け取れない。相場関係者が文字どおり楽観的になったとはいえないようである。

 6月の世界各国の株価指数や商品などと日経平均株価との相関を見ると、一様に高い相関値を示していることがわかる。これは、6月に限ったことではなく、リーマンショック以降、続いている傾向だ。相場に向かっている資金が同質的な動きを繰り返している様を示している。