タニグチ・タカヒロさん(28)が職場の老人ホームの廊下を歩いていたとき、ワイヤレスイヤホンにアラームが鳴った。入居者の1人をトイレに連れて行くタイミングであることを知らせるものだ。アラームの発信源は、入居者の腹部に装着された膀胱(ぼうこう)の変化を知らせる超音波センサーだ。これによって入居者の失禁を減らすことができたとタニグチさんは話す。世界有数の高齢化社会で労働市場がひっ迫する国の1つである日本では、介護需要がイノベーション(技術革命)や起業を喚起している。ウォークマンや世界初のメールを送れる携帯電話などのように、日本で生まれ、数年後には世界中で使用される機器がここから登場するかもしれない。
高齢化進む日本、イノベーションで介護を支援
介護需要が起業や発明の原動力に、ハイテクで労働不足に対応
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