
多くのビジネスパーソンを指導する経営のエキスパートであり、ビジネス書の愛読家でもある藤井孝一氏。同氏が「つまらないおじさん」にならない心構えや読書から学ぶ姿勢について語った。本稿は、藤井孝一『50代がうまくいく人の戦略書 仕事、人間関係、生活を「シフトチェンジ」する方法』(三笠書房)の一部を抜粋・編集したものです。
「つまらないおじさん」に
共通していること
人生は、遊びにも学びにも終わりがありません。とことんまで楽しみ、自分を成長させ、満足して一生を終えたいものです。この記事では、50代の遊び方と勉強法について語っていくことにしましょう。
世間で「つまらないおじさん・おばさん」と呼ばれている人たちは、デリカシーがなく旧態依然としているところが共通しています。
「価値観が変わっているのに、つまらないセクハラ・差別発言をして笑いを取ろうとする」
「いつも同じような話を、しかも一方的にしてくる」
「自分が正しいと思い込み、周りの意見に耳を傾けようとしない」
「新しい知識や価値観をかたくなに拒否する」
このような態度を取る人は、陰で邪魔者扱いされています。
向上心がないというのも退屈です。会社でもう出世が見込めないからといって、万事にあきらめモードで受動的に仕事をこなす。そんな姿を見ると、自尊心はないのか、と問いたくもなります。
男性の場合は、加齢に伴いテストステロン(男性ホルモン)の分泌量が低下します。生物学的にガツガツしなくなるのが摂理とはいえ、それに抗うことにこそ醍醐味があります。
ゴルフでいえば、若い人に飛距離でかなわなくても、アプローチやパッティングでスコアを拾っていく戦い方ができます。真っ向勝負は難しくても、スコアへの執着を捨てない人には好感が持てます。
タイガー・ウッズに学ぶ
究極の鍛錬法
最近、私が読んだ本の中に『新版 究極の鍛錬』(ジョフ・コルヴァン/米田隆訳/サンマーク出版)という1冊があります。
この本の著者は、ハイパフォーマンスを出している天才とそうでない人の違いは「究極の鍛錬」にあると主張します。
究極の鍛錬とは、できないことをひたすら繰り返す単調な練習を意味します。たとえば、ゴルフがうまくなりたい人が、打ちっぱなしの練習場で漫然とボールを100球打っても上達しません。
同書には、タイガー・ウッズは足でバンカーにボールを埋め込み、球出しの練習を繰り返したというエピソードが紹介されています。