総予測#9Photo:Mario Tama/gettyimages

2022年はウクライナに侵攻したロシアへの制裁強化により、原油価格が一時前年比2倍近くまで急上昇する波乱の年となった。23年の原油、金相場はどのように推移するのか。特集『総予測2023』の本稿では、地政学的要因や利上げが商品価格に与える影響を分析し、23年の平均価格を予測する。(マーケット・リスク・アドバイザリー共同代表 新村直弘)

「週刊ダイヤモンド」2022年12月24日・31日合併号の第1特集を基に再編集。肩書や数値など情報は雑誌掲載時のもの。

ロシアへの制裁強化で
価格急上昇の原油価格は下落するか?

 2022年は原油市場にとって波乱の年となった。

 ウクライナに侵攻したロシアへの制裁強化により、ブレント原油やWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)原油などのロシア産以外の原油需要が増加し、原油価格が上昇した。

新村直弘にいむら・なおひろ/1994年東京大学工学部卒業。日本興業銀行などを経て、2010年にマーケット・リスク・アドバイザリーを設立、共同代表に就任。

 また、新型コロナウイルス感染拡大の影響でインフレが加速し、各国中央銀行は利上げを余儀なくされた。

 原油価格を占う上で最も重要なのは、全体の景気動向だ。

次ページでは、利上げや地政学的要因が原油価格、金価格の動向を左右するプロセスを説明し、23年の商品価格を予測する。