総予測2023#4Photo:JIJI

2022年は、インフレ高進を抑制するための米国の急速な利上げによって、金融史に残る大幅な円安・ドル高が進んだ。特集『総予測2023』の本稿では、23年の為替市場の動向について、9人の著名ストラテジストに大予想してもらった。

「週刊ダイヤモンド」2022年12月24日・31日合併号の第1特集を基に再編集。肩書や数値など情報は雑誌掲載時のもの。

年初は円安が再び進行するも
23年後半には持ち直しか?

 2023年の為替市場のゆくえは、年初は円安・ドル高が再び進行するが、年末にかけて円高・ドル安へと揺り戻す――。これが、為替のプロたちによる円の対ドルレート予想の“平均像”だ。

 下図に見るように回答の大半は23年1月から3月までにドルは140円台後半で高値を付け、秋以降に120円台後半の安値を付ける展開を想定している。

 こうした予想の背景には米国の金利動向がある。詳しくは次ページの表で見るが、米国の政策金利であるFF(フェデラルファンド)レートは3.75~4%(22年12月9日時点)よりさらに引き上げられ、23年半ばに5%超の水準でピークを付けるとみられている。

次ページでは、為替のプロ9人による、FFレート、対ドル・対ユーロレート予測の具体的な数字とその理由を公開。23年末まで円安継続の予測も!