さて、ここで理解しておきたいのは、男性の薄毛の原因が加齢による生理的な現象ばかりでなく、「男性型脱毛症」のケースもあるということです。男性型脱毛症とは、思春期以降に始まって徐々に進行していく男性特有の脱毛症のこと。日本皮膚科学会によれば、以下のような症状とされています。

「最終的には額の生え際が後退し頭頂部の頭髪がなくなってしまう現象である」

「日本人の場合には20歳代後半から30歳代にかけて著明となり、徐々に進行して40歳代以降に完成される」

「日本人男性の発症頻度は全年齢平均で約30%と報告されている」

(出典:『男性型脱毛症ガイドライン(2010年版)』)

  発症の原因としては遺伝と男性ホルモンが関与しているということです。しかし、「親からの遺伝だから仕方がない」「自分は男性ホルモンが強いんだろう」などとあきらめる必要はありません。

 最近ではさまざまな研究が進んでおり、男性型脱毛症に有効な対処法が開発され、皮膚科診療においても積極的に取り上げられるようになってきたからです。

 育毛剤や植毛といった対策で効果を実感できなかった、あるいは満足していないという人は、自己判断であきらめるのではなく、医師と一度相談して、自分にとってよりよい選択肢がないか探してみるといいでしょう。

 30代のビジネスマンにとって、仕事ばかりでなく、自分自身ともしっかり向きあうことが、よりよい評価を勝ち得るポイントかもしれません。

※本サイトに掲載された健康情報は啓発を目的としたものであり、医師等のヘルスケアープロバイダーに対する相談に取って代わるものではありません。患者さんの治療に関しては、個々の特性を考慮し医師等のヘルスケアー プロバイダーと相談の上決定すべきものです。

※記事提供:ファイザー