世界恐慌前にフィレンツェで開業したブランド

 現在のサルヴァトーレ フェラガモに繋がるブランドの創業は、1927年にサルヴァトーレがフィレンツェに戻り、設立したことにはじまる。大恐慌の余波を受け33年一度倒産するものの、翌年には、靴のよさを知る貴族や有名人の顧客を軸に復興。以降、多くの人々の足元を助け、彩ってきた。

 サルヴァトーレ・フェラガモの靴作りの信条は、流行を追い求めるだけでなく、足にフィットする履き心地の良い靴を作ること。サルヴァトーレは、顧客の足に触れただけでその人物の体調すらわかったと言われるほどだ。

 そして、もうひとつは、誰もが考え付かない形状や素材を利用した靴を生み出したこと。たとえば甲部を透明なナイロンの糸で作った「見えない靴」や波状の「ウェッジ・ヒール」、「プラットフォームソール」など多くの新しい靴を創り出しているのだ。その特許数は350を数えるという。

 彼の死後、ブランド“サルヴァトーレ フェラガモ”は、妻ワンダや子供たちに受け継がれ、女性を“頭のてっぺんからつま先まで飾り立てる”というサルヴァトーレの夢を実現させている。


メイド トゥ オーダーで、
最高級のトラメッザを自分流に!

サルヴァトーレ フェラガモが誇る、最高級ライン「トラメッザ」にメイド トゥ オーダーのプログラムが加わった。これは9月よりスタートしている新しいプログラム。オックスフォード、モンクストラップ、モンクストラップブーツというクラシックな3型を使用し、それぞれのスタイル、素材、色、バックルをカスタマイズし、仕上げることができるのだ。オックスフォードのキャップトゥのみを変更することもできるので、膨大な数の組合せが可能となる。さらにソールにイニシャルを刻印することもできるので、まさに自分だけの一足となるのである。

 その工程は260もの段階にわかれ、専門の靴職人による6時間以上の作業と、靴型を使ってアッパーを成型する4日間の作業を要するという手の込んだもの。やるだけの価値は十二分にある。