NTTPCコミュニケーションズ(以下、NTTPC)がクラウド市場への本格参入を表明し、その第1弾として「WebARENA CLOUD9TM(以下、CLOUD9)」の提供を10月から開始した。
同社は、パソコン通信に始まり、データセンターやVPNなどのサービスを先駆けて提供してきた。そこで培った技術力を生かし「すべての会社にクラウドを。」というコンセプトの下で新サービスを開発。今後もネットワークやデータセンター、サーバ機器に関する長年の実績を生かして、さまざまなクラウドサービスのリリースを予定している。
そんな同社が、11月に開催された「クラウド コンピューティングEXPO」に大きくブースを構え出展。以下では、会場で取材したいくつかのサービスを紹介する。
品質と信頼性に優れた
クラウドサービス
前出の「CLOUD9」は、Web制作会社や通常のレンタルサーバでは物足りなくなった企業を意識したパブリッククラウドサービス。クレジットカード払いならば最短3分でオンライン開通できるほか、使ったぶんだけ払う(初期費用別)、固定料金+日割り料金なので、コストにムダがない。また、開通後も必要に応じて容量やメモリなどのリソースをオンラインで即時に変更できる。フェイルオーバーやマイグレーションなどの機能が装備されているためダウンタイムが少なく、より快適に利用することができる。新たなチャレンジに取り組みやすくなることが大きな魅力だ。
また、ネットワーク、ホスティングサービス、アプリケーションなどをオールインワンで提供する「パッケージ型クラウドサービス(仮称)」も今後リリース予定。中堅・中小企業が手軽に導入し、すぐに使える「まるごと・簡単・おまかせパッケージ」で、豊富な運用実績に基づくワンストップでのサポート体制も充実しており、高度なITスキルは不要。「導入方法がわからない」「運用できる人材がいない」といった企業の悩みを解決してくれる。
会場では、クラウドサービスのモバイル利用を支援する「セキュアアクセス for iPad(通称)」も出展されていた。企業で導入が進みつつあるiPadなどのタブレッド型端末をより安全に活用できるよう、NTTドコモの「FOMA ®」(高速データ通信)網とNTTPCの「Master'sONE ®」VPN網を利用することで、安全性の高いリモートアクセスを実現している。ワンタイムパスワード認証機能で不正アクセスを防ぐこともできる。
NTTPCのクラウドサービスは、あらゆる企業が手軽に利用できる配慮が随所に施されている。競争力強化につなげるIT活用を考えるうえで、有力な選択肢になるはずだ。
「FOMA」はNTTドコモの登録商標です。