写真集制作事業や「遺影バンク」の創出も
またアスカネットでは2000年から、デジタル画像のアナログ化をテーマに写真集制作事業(パーソナルパブリッシングサービス事業)を開始した。個人ユーザー向けのオリジナル写真集「マイブック」に続き、02年にはプロシューマー向けの「プロフォトブック」をスタート。05年には海外のプロシューマー向け「ASUKABOOK」も開始し、現在は米国・オーストラリア・英国など海外でも積極的に展開している。1冊からの本格的写真集をインターネットから受注し制作するサービスは、ブライダルや子どもの成長記録、旅行や各種イベントなどあらゆるシーンで需要が多く、遺影写真のメモリアルデザインサービス事業と並び、同社の売り上げの柱となっている。
そして今年新たに始めて注目を集めているサービスは「遺影バンク」。
これは、自分が気に入っている写真や家族の写真を、将来遺影写真とすることを目的として生前にアスカネットに預けておくと、葬儀のときに遺影として使用される仕組み。「遺影用の大半の写真は、旅行などの集合写真からの抜き出しが多く、小さかったりボケていたりして、高度な修整を行っても違和感が残ってしまう。
葬儀での悔いを残さないためにも、本人らしい写真を1枚残していくことは大切になります」(福田社長)。今年2月には、日本写真館協会と共同で“明るい遺影写真展”を全国3ヵ所で開催し、話題を集めた。
ネットワークと画像処理技術を土台に新しいアイディアを打ち出すアスカネット。「将来的には葬儀のプランニングや遺言なども計画できる総合サービス、“終活”のポータルサイトを目指したい」(福田社長)。
■遺影バンクとは
自分が気に入っている写真や家族の写真を、生前にアスカネットに預けておくと、“その日”が来たとき、遺影写真として葬儀社経由で祭壇に飾られる仕組み。

