iPadや各種スマートフォンなど、従来の携帯機器の枠を超えた高機能なスマートデバイスが相次いで提供されるなか、導入を検討する企業も増えている。しかし、個人利用と異なり、ビジネスで活用するには端末や企業システムの情報を保護する仕組みが欠かせない。スマートデバイスの利用で企業に求められるセキュリティ対策とはどのようなものなのか。
持ち運びの手軽さに加え、携帯電話の感覚で使える簡単な操作、豊富なアプリケーションなど、これまでのノートPCと一線を画す特徴を備えたスマートデバイスの市場が拡大している。個人のみならず、企業でもその有用性が注目されている。
ITに関する各種調査やコンサルティングなどで知られるガートナーによれば、スマートフォン、タブレット端末ともに、導入に関心を持つ企業は約半数に上っている(図1)。
図1 企業におけるモバイル機器の利用状況 スマートフォン、タブレット端末ともに企業の関心は高い。企業のユーザーにとってスマートデバイスは重要なITツールとなりつつある。