休息の場であり仕事の場でもあるビジネスホテルだからこそ「ワンランク上」を求めたい。ビスタホテルマネジメントが全国主要都市に展開する宿泊特化型ホテルは、ワンランク上のファシリティ(設備)とサービスを提供するホテルとして、高い評価を得ている。

常務取締役
青山徹二氏

 ビスタホテルマネジメント(VHM)が運営する宿泊特化型ホテルには、ビジネスにも観光にも向くホテルビスタと、より上質なホテルビスタプレミオがある。

 青山徹二・常務取締役は、どちらもビジネスホテルにありがちな画一的なスタイルを排し「地域の景観や特性にマッチしたデザインとゲストのニーズを先取りした客室設計を行うことで『ワンランク上』を目指した」と説明する。キーワードは「+(プラス)Relaxation」。2006年に開業した第1号「ホテルビスタ札幌[中島公園]」ではバスルームとトイレ、洗面台をそれぞれ別に設置した「3点独立型水回り」により+Relaxationを実現して好評を博し、以降の各ホテルにも採り入れられた。

左/ホテルビスタ仙台のスーペリアツインに採用された「3点独立型水回り」。ゆったりとして使いやすい。右/ホテルビスタプレミオ京都[河原町通]のデラックスツイン。雪見障子など「和」にこだわった

内外装のデザインに
地域の個性を取り入れる

 16年に開業した「ホテルビスタ仙台」では、「デザイン性にこだわって設計事務所などと綿密な打ち合わせを行い、新たな個性を打ち出しました」(青山常務)。3点独立型水回りはもちろん、+Relaxationの象徴として、ビスタでは初の大浴場「絹の湯」を造った。フロントカウンターやレストランのテーブルには市のシンボルであるケヤキの一枚板を使って仙台の風情を表現。「同時に地元採用の従業員を増やすなどソフトの充実を図り、お客さまに快適に過ごしていただく体制を整えました」(青山常務)。

 「仙台」の成功によりVHMは出店を加速させる。今年6月30日に旗艦ホテル「ホテルビスタプレミオ横浜[みなとみらい]」が開業。緩やかな弧を描いたファサード(外観)が特徴で、客室の窓の多くは海に向き、横浜港を見晴らすビューバス付きの部屋もある。9月1日には「ホテルビスタ名古屋[錦]」が稼働する。名古屋の伝統工芸品・黒紋付染を内装の一部に採り入れたシックなホテルだ。

ホテルビスタプレミオ横浜[みなとみらい]のフロントは横浜港を見晴らす最上階(20階)。ビューバス付きの部屋もある

 18年は「京都[新町蛸薬師]」「東京[赤坂]」「金沢」「広島」の開業を予定しており、客室数は現在の9ホテル(グループホテルを除く)1300室から15ホテル2300室となり、中期目標の3000室に近づく。しかし部屋数を誇るつもりはなく「クオリティの高いハードとソフトを提供し続け、多くの方にビスタファンになっていただくことを第一に考えています」と青山常務。

 一般的なビジネスホテルの料金水準で得られるワンランク上の快適さ──それはリピーター比率35〜50%という数字が証明している。

問い合わせ先
株式会社ビスタホテルマネジメント
https://www.hotel-vista.jp